山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

コンテンツ小説

数日前の朝日新聞に尊敬する編集者の藤本由香里さんが、小説のコンテンツ化について書いていらした。

携帯メールから生まれたベストセラー小説「DEEP LOVE」の作者、YOSHI氏は、小説を書いた、というより、いろんなメディアで使えるコンテンツを作った、と述べているそうである。
つまり、「DEEP LOVE」は、小説であるけれども、漫画になり、映画になるだけでなく、「DEEP LOVE」の主人公以外の登場人物の視点から書かれた小説や漫画もあり、ひとつの物語をいろんな方向から利用することができる、というわけである。
これは、「セカチュー」なども同じですね。

作者側としては、このような利用ができれば、ひとつ書いて何度も美味しいから、理想的ではあると思う。
一見、すごく新しいことが起こっているように思えるけど、よく考えると、こういうのって前からあったよね。

あたったテレビドラマのノベライズ(小説化)は前からあったし、いわゆるノベルティグッズも同じ範疇と言えば同じだ。
そうなると、コンテンツというより、キャラクター商品に近いかも。

キテイちゃんなら、文房具からパンツからお菓子まであるもの。
テレビドラマだと、出演者が着ていた服がほしいとか、愛の告白をしたシーンに使われたカフェに行きたいとか、そういう要望はあったわけだ。

以前はそれにいちいち対応していなかったけど(専任のスタッフもいないし、忙しいから)
今後はそういうことがもっとできるようになるだろう。

双方向ってやつですね。
実際、以前にその手の番組を作ったことがある。多分に教養番組だったけど、そのドキュメンタリーに出てくることをいろんな方向でPCをつかってやりとりすることができるというもの。

がしかし、結局のところ、最初に戻ってくるよね。
なぜなら、基本の物語に心惹かれなかったら、その周囲にまで関心をもたないもんね。

ふむ。
ということでぐるっとひとまわりしたけど、初心に戻って、心揺らす最初の小説をかかにゃだめってことですね。

毎日いろんなことが起こるけど、いちいち反応しすぎても
結局、振り回されるだけで、いつもちょっと遅れてついて行くことになるよね。
だから、ま、いいや。

(と自己満足ですが)