山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

連休関係なしの業界

ようやく、というか、またたくまにというか、連休も終盤である。
休みが始まってすぐ、病院通いが始まったので、連休もなにも関係ない日々であったけれども、そうでなくても、テレビ業界に連休はないといっても間違いではあるまい。

盆暮れ正月もそうだけど、ちょっとテレビをつければわかるよね。
連休だろうと正月だろうと、テレビってやつは、普段と変わらず、というより、普段より力一杯、番組を放送しているわけである。

放送されているってことは、それを作って流すひとが、普段と同じように存在することを意味する。ありていにいえば、働いてるわけですね。

新聞や雑誌は年末進行などと呼ばれる方法があって、早めに仕上げてお休みしたりするようだけど、そこは、テレビってやつはナマモノでもあるし、多くのひとが関わるだけに、「国民の祝日につき、夜の番組はお休みします」ってわけにはいかないのだった。

この期間、メールの枕詞に「連休、いかがお過ごしですか?」なんて書くのだけど、お返事は、「結局、1日休んだだけでした」とか「全然関係ないっす。視聴率が出るのがいつもより遅いからドキドキ」などという、働き者風のものが多いのだった。

それらのメールを読みながら、ちょっとじんわりする。
最近はお休みをおすほど、テレビの仕事をしていないけど、そうやって陰で働いてるひとたちのことを思うと、「う~ん、頑張ってくれたまえよ」という気分になる。

テレビでは、連休にでかけるお勧めポイントなどを紹介しているけど、その番組をつくったひとが、お休みをとっている確率は非常に低い。みんなが楽しく連休を過ごせるように、情報を集めて紹介しているけど、本人は休めないのよね。

情報番組からはなれて久しいけど、「混雑する行楽地」や「事故現場」を紹介する番組をちらちら見ながら、この陰で、必死に動きまわっているかつての同僚にむかって、「お~い、情報ありがとう、ちゃんと届いているよ」とでも、答えたくなるのだった。