山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

海までドライブ

すっかりお酒に弱くなったため、少ししか飲んでないのに、ふらっとして朝を迎える。
朝といってもすでに午後だったけど。
犬2頭を連れ、今は販売中止になっている古いスタイルのパンダ(イタリアでは現役でたくさん走ってた、フィアット車製)に乗って、三浦半島の先端へ向かう。

天現寺から首都高速に乗って、レインボーブリッジを渡り、フジテレビを横目に、神奈川エリアへ。お馴染みの道。逗子の別宅へは最短45分でつくけど、さて三浦半島はどうかしら。
天気もいいし、暖かいっていうより暑い感じのドライブ日和。後部座敷では2匹が息をハーハーさせている。

いつもは下車する朝比奈icを通りこし、衣笠まで。icのおじさんが、城ヶ島まで行くならこっちのが早いよ、というので300円払って、三浦なんとか道路を行く。確かに早い。

高速を降りると、ここらあたりはすっかり田舎の風景。田舎といってもさすが海の町。ヤシの木が車道の両側にあったりする。高い建物はなく、畑と低層の工場やら商店やら続く。ここらへんはいわゆる湘南とちがって、土曜日でもおしゃれカップルはいないし、親子連れも少ない。というか、ひとがいない。グッド。そういうところが好き。

城ヶ島大橋(通行量300円だったか)を払い、城ヶ島に入る。
城ヶ島公園の駐車場(440円)に車を止めて、公園に入る。駐車場のおじさん、二頭大きな犬を乗せているのを見て、「うちの公園はお散歩にぴったりだよ」と言ってくれる。
本当の目的はお散歩じゃなくて、小説のロケハンで、犬はお供というかアシスタントなんだけど、まあいいや。

公園内はすっかり整備されていて、面白みも野性味もない。そして猫が多い。猫もとても好きだけど、犬連れとしてはやや肩身が狭い。リードを固く握り、灯台目指して歩く。

途中、いくつも相模湾が見渡せる絶景ポイントあり。地味なカップルがたたずんでいる。
やはり、アシスタントを連れてきて良かった。こういう場所を妙齢の女がひとり行くのって
チト恥かしいからね。

でもって「くつろぎ広場」という猫が10匹くらいたむろしている、広めの芝生を抜け、
(猫がいなければ、犬を走らせたかったが)、階段を下りて行く。結構険しい道で疲れる。
崖を降りると、海岸。荒磯って感じ。彼方にちっぽけな灯台が見える。それを囲むようにして、釣り人たちが背中を見せている。

犬とともに、海中に落ちないよう注意して、最先端まで進む。絶景。
ほんとはここに長くいて、いろいろ観察したかったけど、釣り人たちが、「なんで犬なんか
連れてんだよ」的な冷たい視線を送るので、そうそうに引き上げる。

車に戻り、城ヶ島灯台までドライブ。っていっても1キロくらいだからすぐ到着。
城ヶ島は、コブリな観光地って感じの場所。うー、20代の頃、一度来たことを思い出す。そのひとは、400ccのバイクに乗っていて、後ろに乗っけてもらって走ってきたのだった。懐しいやらせつないやら。断片的に記憶が甦る。

感傷的になりながら、灯台へ。まわりを公園みたいに囲まれて、城ヶ島灯台ってなんか灯台らしさがない。もっとこう、海の先端で波を浴びてくれないと、灯台のせつなさが出ないと思うんだけど。

灯台の先には予想通りの岩場が広がっている。ちょうど夕日の時間で海がまっかに染まってきれい。カメラを持ってこなかったことを嘆く。
疲れたので、海岸に座り、水を飲みながら、太陽が沈んで行くのを見る。でも、ここらあたりでは海にはおちないのようね。伊豆半島があるからね。

いずれにしても曇っていたので、途中で太陽を見失う。
なぜか、犬たちは私に寄り添って座っている。地震でもくるのかしら、とちょっと不安に。

駐車場に戻り、犬を車に乗せ、マグロ丼を食べに近くの食堂へ。
隣のテーブルの男が、「僕は割り箸いりません。自分の箸を持参しているんで」と言っている。面白いので見る。若いカップルで女性は割り箸を使っている。男性は、資源を無駄遣いしたくないから、マイ箸を持参しているのだと、店のひとに説明している。そういう男なのだ。(いずれの創作のためにちょっとメモ)

逗子の家によろうかと思ったけど、早く帰って、小説を書きたくなったので、そのまま走る。衣笠から高速のって、一路東京へ。

ところが、都内に入ったあたりから、猛烈に眠くなる。ヤバイヤバイ、ほんとに寝ちゃう。
ので、芝浦のパーキングに入って仮眠。こんなのスーパーハードなAD時代以来だな、と思う。でも、居眠り運転は危険だからね。

30分くらい眠って、首都高に戻ったら、あらら、大渋滞。まったく、全然動かない。たった30分のあいだに・・。こんなことって。
がっかりしつつも、芝公園ですぐに高速を降りる。で、空いてる道を選んで帰宅。
結構疲れた。

けど、ロケハンはばっちりだったし、昔の恋物語も思い出したし、なかなか充実の一日でした。ただ、UBケアをしていなくて、ちょっと心配でした。