山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

やっていいことと悪いこと

テレビ業界で仕事をするようになって20年以上がたつ。そのうちフリーランスンで15年。テレビ業界は、ある意味なんでもありの世界である。

民放であれば視聴率をとるために、あの手この手を使う。NHKであれば、少しでもクォリティの高い番組目指して、やはりあの手この手を使う。
自分もディレクターとして、時に、脚本家として、できることはなんでもやってきた。

が、なんでもありか、といえば、そうだけど、そこにはやっぱり「やっていいことと悪いこと」が歴然とある。少なくとも私にはある。
それは法を犯さない、というわかりやすい基準だけでなく、(法を犯さないのは当然だけど、自分なりの倫理観があるし、結局、この倫理観を共有できないスタッフとは仕事はできない。

それはプロデューサーであれ、助監督であれ、同じだ。この違いがあると、どんなにギャラがよくても、結果的に番組がヒットしようと長く一緒には働けない。
売れればなんてもいいってわけじゃない。

その自分の持っている倫理観の根拠ってなんだろうなあ、と夕暮れの海を見ながら考えてしまった。

やっぱり、自分の作品を一度は信じてくれた人を裏切るようなマネはしたくないなあ。