山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

肩こりのおそろしさ

ここ半年くらい、肩こりがひどくて、それも右肩だけが異常に凝る、というのが続いた。
最初は、右の奥歯に虫歯があったので、そのせいだと思っていた。
ので、まず、歯の治療をした。これが去年の秋くらいのこと。

歯の治療は終わったのに、肩こりは治らない。
どころか、腕までいたいような、胸までいたいような気がした。
もしかして、乳ガンなどにかかっていて、そのせいで肩が凝るのではないか。

私の好きなイアン・マキュアンの小説「アムステルダム」は、40代の女性が、タクシーに乗ろうと片手をあげ、その時、肩に痛みを感じるところから始まっている。これが乳ガンの最初の徴候であり、その後、彼女は死に致る。小説そのものは、病気を巡るものではなく、亡くなった彼女と関係をもっていた三人の男たち(みんな、社会的大物)に関するものだが、この最初のシーンはずっと記憶に残っていた。タクシーに手を上げるたび、半年後にいなくなる自分を想像した。

ということは乳ガンか。
しかし、乳ガンのせいで歯も痛いってことがあるのだろうか。肩はともかく、歯の治療が終わったのに、時々歯痛があった。乳ガンが歯に転移?

じゃあ、早く行け、乳ガン検診、というところだが、ハワイに行ってサーフィンしたり、正しくない姿勢で何十時間もパソコンに向かったりしていた。肩こりはいっこうに治らないどころか、悪化の傾向を見せてきた。

それでも、病院には行かなかった。「肩こりくらい」という気持ちがあったし、実際、肩が凝って当然の暮らしをしていた。目が悪いので肩こりは生涯のお友達でもあった。よってマッサージに行くなどの応急処置でやりすごしていたわけである。そして、半年が経過。

ところ、健康番組で、「片側だけの肩こりは重篤な病気の可能性がある」といっているのを発見。キャー。やっぱり、乳ガンだったのか。

そんなわけで、整形外科に行ってきた。(乳ガンの検診はこわくて行けない。およそ、10年くらい前に一回、いったけど、それがあまりよい思い出になっていなくて・・)

状況を医師に話すと、「う~ん、それは、乳ガンじゃなくて、肺ガンの可能性のが高いな」とおっしゃる。「え、そうなんですか。しかし、わたしは煙草は吸わないのですが」と弁明もそこそこ、すぐに検査することに。

それが数日前のことでした。で、本日結果が。
結果からいうと、肺ガンには罹っておりませんでした。(多分他の部位も)
いやあ、よかった~と喜んでいたら、頚椎ヘルニアといわれ、喜んでいる場合じゃないともいわれました。
頚椎ヘルニアとは、首の骨と骨の間がつぶれて中身が出てくる状態です。悪化するとこれが脊髄にふれ、いろんな病状がでてくるらしい。四肢が不自由になったりなど。

そんなわけで、治療をしています。機械で首をのばしています。あとはマッサージ。運動は当分禁止ということで、ジムにも行けない。
なんだか、しらずに、いつも左に頭を傾けているらしい。漫画などにすれば、「不思議だな」って感じ。年中、いろんなことを不思議がっていたせいか。(いえ、ちがいます。医学的誤解があるといけないですからね)

「ずっとパソコンに向かっているのが悪いのでしょうか」と先生にうかがったところ、
「そうだけど、仕事なんだから、やめられないでしょ」と至って明るい。
「それはそれとして、治療しましょう」
ということで、前向きならず、うつむき気味です。(仰向けが一番悪いらしいので)

夏までには治して、今年もサーフィンに挑みたいものです。