山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

あなたを夢中にさせるモノ

そんなわけで、ワードがクラッシュしたので、昼間はアップルサポートに電話して、いろいろ相談していたのだけど、もう、初期化しかないと言われたので、バックアップ取るのがめんどくさいから、別の方法で解決することにしました。

(それにしても、このやりとりで三時間近くかかった。PCより先に自分が死にそうに)

でもって、夕刻、電車男の町、秋葉原へ。
最近では、エルメス風のお嬢様も闊歩されているとの噂だったが、そんなひとは見かけなかった。また、別の情報によると、『電車男」効果としては、これまで決して見かけなかったタイプの男性が、しばしばエルメスの店舗を訪れるようになったそうだ。なにかがヒットすると、トンでもないところへ飛び火するとはこういうことなのだ、と先日会った、ヒルズ系の経営者はおっしゃっていました。

「売れるってことは、日頃その製品に触れないひとに買わせるってことです」とのこと。
本だって同じ。読書家にアピールしても意味がない。普段本など読まない人が読んで初めてベストセラーなわけです。はい。確かに。電車のなかで、『恋バナ』読んでるホステスさんたくさん目撃しました。

さて。
「あなたを夢中にさせるモノ」とは。

前置きが長くなりましたが、秋葉原で無事、マック用ソフトを購入した後、山手線に乗りました。連休前の夕刻でなかなか混雑していたのですが、座ることができました。隣には、20代前半くらいのなかなかかわいらしい女子が着席。なにげなく見るとですね、彼女、コンビニの袋からチョコモナカを取り出し、食べ始めました。

なるほど、忙しくて移動中のお食事なのね、テレビ業界では「移動メシ」と呼びますが、
そんな日もあるのでしょう。ゆっくり召し上がって下さい、と思っておりました。が。

チョコもなかを食べ終わると、彼女、ジャイアントコーン(ナッツとチョコがトッピングしてあるアイス)に取りかかるではないですか。まあ、そんなに空腹?とは思いつつ、なんだか恐ろしい予感が。

ジャイアントコーンを食べ終わったら、ピノ(小さいチョコアイスが6こ入っているやつ)を食べるではないですか。彼女、周りのひとの見られないように、資料などを読んでいるふりして、隠しているのですが、となりのわたしには丸見え。資料はちなみに、英語でした。 さらにですよ、私が降りる恵比寿までの間に、ハーゲンダッツと思われる丸ごとチョココーティングしてあるアイスバー、その後もチョコレート系アイスを食したわけです。

秋葉原ー恵比寿間で、アイスクリーム 5個。
しかも、食べ方がちょっと普通じゃない。ヤク中の方々がヤクにとりつくような感じでありました。まあ、いわゆるチョコレートホリックですね。(チョコレートアイスホリックかな)

ひとたびなにかにはまると、やめたくてもやめられない状態になることは、よくわかります。時々、絵画の番組を制作しているので、著名な画家などみんな、ある種の「夢中になってしまう病い」に罹っている。それがあるからこそ、何十時間も書き続けたりできるし、結果、よい作品を残すわけですよね。

この「夢中な感じ」が芸術分野に行くと、うまくいけば、芸術家として大成するし、お仕事の分野であれば、出世などいたします。しかし、「夢中な感じ」がアルコール、ヤク物、チョコレートなどの嗜好品、あるいは、ブランドものを初めとするお買い物、ギャンブル、などに向かった場合は、かなり悲惨な結末が待っているのですよね。

ああ。
なにが彼女をあんなにもチョコレートに夢中にさせるのでしょうか。
チョコレートよりほしいものはないのだろうか。

できればずっと見ていたかったのですが、そうもいかずに途中で電車を降りました。

彼女がチョコレートなくてもいられる日を迎えられることを祈ってやみませんでした。
(あれって、つらいんだよね、食べても食べてもきっとおいしくなく、本人もやめたいって
 思っているのだよね。ああ)