山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

カワイイけどの世話のやける奴

今日は本牧ロケでした。あいにくの雨。
でもって、車でロケにでかけた。電車で行ったほうが、楽かもしれないと思いつつ、車のが断然近いので、車を出した。

すると、第一のトラブル。
ガソリンがない。ちぇ、ガソリンくらいいれとけよ、と自分にツッコミつつ、近所のGSヘ。そこで、ミネラルウォーターなど飲んで、くつろごうとおもっていたわけである。給油の時間ね。

で、おもむろに、レモン風味のガスいり水のキャップを開けた。すると、シュワって感じで中身が爆発。太ももからひざまで、ジーパンが水びたしに。あーこんなことやってる場合か、としても、仕方ないので、家に戻って着替える。そして、再び出発。

その後は、それほどのトラブルはなかったけど、実は最後に雨のよるに相応しい罰を用意してくれていたのだった。
今日は、現場がなめらかにすすまなくって、三時間ちかくおした。これは「いつでも早撮り」をモットーにしている私にとっては、ゆゆしきこと。まあ、仕方なかったけど、ロケが終わったのは22時近かった。

ロケの応援に来てくれた女子AD2名を渋谷まで車で送ることになった。これはこれで良かったのだ。帰り道ひとりじゃ、さみしいからね。

ところが、高速に乗って、しばらくしたらワイパーが動かなくなった。おりしも小雨がばんばん降っている。それは、つまり、前が全然見えないということだ。先行車のライトもにじんでひかり、美しいといえは美しいけど、そんなこと言ってる場合じゃない。

恐ろしいので、料金所近くのスペースに止めて、ワイパーを確認。と、確認しようとしたら、スポっととれてしまった。しかも、よく見るとすでに助手席側のワイパーはとれてどこかに行ってしまっている。そ、そ、そんなことがあっていいのか。

うちの車は、イタリアの大衆車フィアット・パンダである。すでに製造中止になった、好きなひとからは好かれるけれども、運転しくいし、小さいくせに小回りは聞かないし、パワステだけど、ハンドルに漬け物石がついているくらい重いし・・と、運転していていいことのひとつもない車である。

が、しかし、一つだけよいところがあるとしたら、それはもう、カワイイ外見しかない。なんとも言えないカワイらしさがある。このかわいい外見一本で、こいつはずっと生き延びてきたのである。

思えば、あんた(パンダ号のこと)は、真夏の渋滞する高速で、クーラーつけたら、エンストするって事態に何度もなったね。

思えば、あんたは、キーをさして、ドアを開けようとしたら、鍵穴ごととれちゃったよね。

思えば、あんたは、電気系統がよわくて、時計はいつも止まったまま、ハザードが出たり出なかったり。たいていインパネの表示のいくつかわは機能していないよね。

思えば、あんたは。

いや、もう、マイナスを数えるのはやめにしよう。それはあまりに不毛な行為だからではなく、ひどく眠くなったのでした。

カワイイけどむちゃくちゃな車に疲れた夜でした。