山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ヒトを生きながらえさすもの

本日は、ちょっとしたお買い物デイでした。
お買い物といっても、セーターやスカートや口紅やブーツをじゃんじゃか買ったわけじゃなく(うー、書いてて、そういうことしたいなーという気持ちがわくけど)、全然そういう種類のお買い物じゃなくて、文房具を買いに行ったのでした。

というのも、新刊『すべては海になる」を個人的に送る人たち用の、封筒やら切手やらその他のこまごまとしたものが必要だったのでした。でもって、一通りの買い物のあと、表参道の桃林堂に行って、
小鯛やき30個を購入。これもひとりばくばく食べるわけじゃなくて、知り合いの女優さん、鳥居しのぶちゃんの舞台への差し入れでした。

ここの小鯛やきは、小さくて、ひとつひとつがパックされているし、味も上品だし、「めで鯛」ってことで縁起がよいので、よくプレゼントに使ってます。

でもって、下北沢へ。
水谷龍二さん作の「公園で・・を待ちながら」という芝居を見ました。
いやあ、面白かったです。地方都市の小さなどうってことない公園を舞台にして、そこを訪れるひとたちを描くいわゆるグランドホテル形式の芝居でしたが。なかなか見応えありました。

鳥居氏は、三役くらいやっていたけど、相変わらず、きれいで芝居も達者でした。
そして、今日の発見は、矢代朝子さん。

奇遇にも10年近く前、一緒に飲んだことがある方なのですが、芝居を見るのは初めてでした。
これがすばらしくよい。彼女が出て来ると舞台がしまる、というかなんかゾクっとしました。

「年の功ですよ」なんて、芝居が終わった後、矢代さんは言ってたけど、ほんとにそうなのかな。
(ちなみに彼女は私と同じ年。いやあ、誰も同じ年と思わないでしょう。私だって疑いたくなる。それくらい、若若しく、きれいな方です。うらやましきことよ)

う~ん、行ってよかったなーと思いました。最近、あまりに好きな仕事ばかりやっていたので、お金がなくなってきてしまって、あーこれからどうなるのだろう、もう、好きな服とかは買えないのかなーさみしいなーなんて思っていたんです。

が、今日の芝居を見てですね、生き延びたというか、生きながらえた、というか、よい芸はひとの命を伸ばすのだ、と思いました。

そんなわけで、また、朝だ。