山田あかねの一喜一憂日記

テレビディレクターをやりながら、小説書いてます。映画も撮りました。脚本なども書いてます。 本、買って下さいね。

ヨン様とオヤジの遙かな距離。

今日は、精神的に、ウェーヴィングの激しい一日だった。要するに、喜んだり、落ち込んだり。

昼間の打ち合わせは比較的上首尾に終わり、書店街をぶらついた後、20年来の友人とお茶。渋めな喫茶店で、マンゴーロールケーキにコーヒーで和む。その後、新宿に移動して、占部房子さん主演の芝居を見る。占部さんは、映画「バッシング」で注目の若手女優さん。華奢でかわいらしいひとだが、演技がしっかりしていて見応えがあった。ここまでは、平穏というか、割といい感じだったが、新宿からの帰り道、精神的に打撃を受けるようなメッセージを受け取る。で、ショックのあまり、帰りの電車を乗り間違う。落ち込み激しくなるとやばいので、夕方、三省堂で衝動買いした、今期の芥川賞候補作、本谷有希子さんの「生きているだけで、愛」を読み始める。う、いいじゃないの、これ。

最近の若い女性の書いた小説って、「これってほんとに小説なの?この幼稚さはなに?このご都合主義はなに?この既視感はなに?」って感じの、絶望的な気分になるものが多かったけど、
(そんな風に感じるのは、あんたが年寄りだからだよ!と言われてしまえばそれまでだけど、嫌いなものは嫌いだからさー)さすが、芥川賞候補になるだけあって(ってことでもないでしょうが)、読み応えのある始まりだった。まだ、途中だけど、好き、この作家。

気分は少し治るけど、本を読んでいて、予定の駅を降り損なう。ったく、なにやってんだよ!と自分つっこみを入れつつ、ショックなメッセージが蘇るが、やっぱり好きなことを好きな風に書こうじゃないかと、急に本谷さんに影響されて、トボトボ歩く。

そしたら、今日は、例のヨン様の店の開店だったことに気づき、ちょっとのぞこうかと、ぼんやりしてたら、酔っぱらいのおじさんが寄ってきて、「ヨン様、見に来たの?一緒に行ってやろうか」と言われる。で、非常に非常にムカつく。「うるせー、私はココに住んでんだよ。気安く声かけんな!」と言い返したくなる。「仲のいいの助監督は、ペ・サンジュンってあだ名があるくらいヨン様にそっくりで、そっくりなあまりテレビドラマにでたこともあるんだよ。そういう若いニイちゃんがアタシのまわりにはいっぱいいるんだよ。全然、困ってないんだよ。引っ込め、オヤジ」と追いかけていって言いたくなる。が、もちろん、言わない。(当たり前だけどさー)

なんかさー、ヨン様目当ての女性が集まっているのをいいことに、この手のへんてこオヤジが出没しているんだよね。ヨン様好きの女=寂しい女、とでも思っているようで、「俺が相手してやろうか」だってさ。「オマエとヨン様じゃ、共通点ゼロなんだよ」と、ヨン様ファンに代わって、お仕置きしてやりたくなる。

こういう勘違いオヤジって、時々出没するよね。ずっと前だけど、映画「失楽園」を見に行ったとき、同じような目にあったんだよな。ひとりで見に行ったら、50過ぎの疲れたオヤジにナンパされた。「失楽園」を見に来る=オヤジとの不倫願望があるって考えるらしい。「バカにすんな!私は演出家なんだよ!」とそういうときは言いたくなる。この手の誤解を女性はしないよね。身の程をわかっているというか。

そんなわけで、自宅を目の前にして、不快感が振り切る。気がつけば、お腹空いてたし、ショックな出来事もあったし。かつてのように飲んでたら、オヤジ殴ってたかも。う~ん、大人になってよかった。家に帰ると、ゴシレから美味しそうな匂いが漂ってくる。かけがえのない犬たちがしっぽを振りきって出迎えてくれるので、やや気分が治った。それでもって、深夜、逗子に移動。こっちは風が涼しくて、爽快。すっかり回復する。今は穏やか。振りきりの激しい一日だった。