山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

途中で挫折した本



イギリス・ガーデニング紀行で出会った犬

SNS(ソーシャルネットワーキングサービスね)で「本が好き」という新しいコミュニテイに入った。それほど、熱心なSNS利用者じゃなかったけど、先日、「ワールドビジネスサテライト」でSNSの効用をやっていて、急に影響されちゃって、ニューコミュに入った次第。単純ですまん。

で、この「本好き」コミュのなかに、「読もうとしたけど、途中で挫折した本」というトピックがあって、これがなかなか面白かった。結構、多かったのが、「罪と罰」言わずと知れた、ドストエフスキーの長編です。確かに、登場人物の名前は覚えにくいし(何しろ普段接することの少ないロシア人のお話ですし、ラスコリーニコフやスヴィドロガイドフ・・だっけなんか覚えにくいよね)、長いですもね。挫折する気持ちわかる。

同じようなものでは、プルーストの「失われた時を求めて」これも長いもんねえ。たった一日のお話だっていうのにさ。有名なマドレーヌのくだりがでてきて、あ、これか、って思っても感慨少ないし。なので、これもわかる。次に意外だったのが、「ソフィーの世界」という哲学書?(未読なのでよく知らんが)これが読めなかったってひと、すごく多かった。この本って世界的なベストセラーだから、たくさんのひとが買ったということは、必然的にたくさんの読めなかったひとを生むわけだから、当然といえば当然かもしれない。

あと、大変意外だったのが、同じくベストセラーの「バカの壁」あんな薄い本も挫折するのか、とちょっとした驚きが。まあ、「ソフィーの世界」と同じで、ベストセラーになるってことは母集団が大きいのだから、挫折する割合が多くても不思議はないわけだ。

けれども、同時期のベストセラー、リリーフランキーさんの「東京タワー」をあげているひとは皆無だったところを見ると、あながち、そういうもんでもないようだ。

「本好き」といっても、その中身は想像できないようなことになっているのかなあ。

そうそう、文豪・夏目漱石の「吾輩は猫である」を「読めなかった!」とあげるひとも結構いた。夏目漱石先生の本のなかでは、すこぶる読みやすいし、だいたい薄いと思うけど、そうでもないらしい。「退屈」「つまんない」などと批判されている。いやあ、案外、そんなものなのか。

そんなわけで、大変興味深かった次第。一応、自分も物書きの端くれですから、途中で投げ出されないように精進せねばと思ったけれども、ドストエフスキー先生も文豪漱石さんのどんどん投げ出されているわけですから、自分ごときは、手にしてもらえただけで、幸せと思わないといけないかもね。

おそるべし、本好きのひとたちよ。