山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

動物とヒトとこころ。

ネット上で、中国の動物園のゾウが、怒ってものを投げつけ、見学していた少女が怪我をしたというニュースを読んだ。ゾウはゆったりくつろいでいたのに、ものを投げる客が数人いて、それに腹を立てたらしい。大けがをした少女もかわいそうだけど、動物園に入れられて、ものを投げられる象もかわいそう。

今日の夕方、犬と散歩してたら、いつもでかける公園に小学生くらいの男子が集まっていた。戦争ごっこみたいなことをやっているらしく、オモチャのピストルをそれぞれが持っている。見ているとこのピストルちゃんと弾が出て、お互いを撃ち合っている。もちろん、撃たれても大して痛くないだろうけど、早々に公園を出ようと思った。

すると、少年2名くらいが近づいてくる。まさか、うちの犬を撃とうとしているのか。自分が子供だったら、ピストルを手にしたら、猫くらいは撃ってみたいものだろう。だから、犬を・・というのは充分考えられる。もちろん、撃たれたとしても、痛くないからいいとは思いつつ、動物に冗談は通じないのだから、「犬のことは撃たないでね」と少年たちに言った。すると、ふたりは、けげんな顔をした。そして、ひとりがうちの犬に手を差し出し、「かわいい」と言ったのである。

ああ。少年たちは犬に触れたかったのであった。まさか、撃とうとなんて思っていなかったのかも。大変、悪いことを言ってしまった。なんだか、映画「クラッシュ」のワンシーンみたいだった。

かつて、不良だった男友達が似たようなことを言っていたのを思い出した。自分はこれから一生懸命、まともになろうとしていた矢先に、先生から「おまえはなにをやってもダメなおちこぼれだな」と言われ、「うるせー、どうせ、俺は落ちこぼれだ」とかっとなり、さらに悪いことをしてしまった・・というようなエピソード。

難しいよね。けどさ、少年たちが犬を撃とうと思っていた場合も、やっぱり考えておかないと、飼い主としては、心配なんだよな。撃たれてかっとなって、犬が暴走し、少年を噛むかもしれないし、撃たれどころが悪くて怪我をするかもしれないし。

そんなわけで、都会の公園の、ちょっとせつないエピソードでした。