山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ニーチェの週末。

前に、フランスに住んでいる友人が、フランス人は、新聞をあまり読まないので、心が平和だといっていた。だからフランスは、生活しやすいんだと。確かに、毎日新聞を読み、テレビのニュースを見て、ネットでも事件を追いかけていると、世界がとんでもないことになっていて、肉まんには段ボールが入っているし、南極の氷は溶けまくっているし、とにかく、明日、世界が終わってもおかしくない、あさって、道で見ず知らずのティーンエージャーに殺されてもおかしくないと思えてくる。

が、そういうもしかしたら、直接自分に関係のないニュースを遮断して、身の回り100メートルくらいのことを考えて、生活していたら、平和な気分でいられるかもしれない。ちがうのかな。世界が狭い分だけ、関係が濃密になって、不自由な気分になるのかしら。

とにかく、ここ数ヶ月は書き物中心なので、あまりひとに会わないでいる。すると、確かに心は平安である。
ちょっと退屈だけど。ニーチェが、人生とは結局のところ、退屈か苦悩かって言ってたような気がするけど、ホントかもね。(さすが、ニーチェ?)。平和だけど、退屈だわ。

朝日新聞に、萩本欽一さんのインタビューが載っていて、「ひとに会わないとだめ」って書いてあった。ひとに会うほうが面白いし、仕事するってひとに会うことでしょうと。このインタビューは、納得することが多くて、ふむふむとうなづきながら、読んでいるけど、家に籠もってかきものしてちゃ、ダメってこと?しかし、これも仕事だからなー。

というわけで、平穏だ・・ということを言いたかったのでした。長い間(といっても、数ヶ月だと思うけど)、仕事では大きく傷つくってことがなくなったなー。テレビの仕事をしていると、次々事件が起こるから、平常心ではいられないけど、もちろん、退屈もしないよな。ふうむ。

そんなわけで、もう、週末か。カレンダー関係ない暮らしをしているので、「連休でしょう」と言われてもなんのことかわからなかった。7月に連休なんてあったっけ?って感じ。

なかなかぱーっと晴れないね。夏らしくない。雨が降ると涼しいし、犬がおとなしいので、いいのだけれども。