山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

本当のことは誰も描きたくはないんだと星の王子は言ったとさ。



ハナでか写真風にミニを撮ってみた。ミニはもっとスリムでクールビューティーなのに、ちょっと不細工に見える。けど、近くで見るのも楽しい。

「ディスパレートな妻たち」を通して見た。アメリカのテレビドラマって面白いよなあ。なんでだろう。社会性と時代性がちゃんとあるからかしら。しかし、このドラマって要するに、家族ものなんだよね。まあ、「妻たち」が主役なんだから、おのずと家族の話になる。やっぱり、女のひとのほうがドラマチックだよなあ。なぜかっていえば、レンアイがあるからでも、見た目がキレイだからでもなく、先進国の女のひとたちの生き方は、ほんの少し前に自由になったばかりだからだ。夫たちのように、ずっと続く役割をやっていればいいわけじゃなく、自由になった分、先も見えないのだ。

夫に浮気された年老いた主婦が、愛人を射殺するシーンは、なんとも言えない迫力があった。そこに、アメリカ社会の闇を見たように思う。そこでは「若さ」がすべてだということ。ウエルベクの新作「ある島の可能性」にも似たようなことが書いてあった。高度資本主義がもたらしたもの…それは、老人とは使い道のなくなったひとたちのことである・・とのこと。お金をうむことだけが価値だとされる社会では、その可能性のなくなったものは、無価値と判断されてしまう。たぶん、かなり現実だよなあ。

そういうことを、笑えないけど笑えるようなトーンでちゃんと描いているよな。日本だと、すぐ愛だのなんだのと、ほんとは誰も信じていない安易な結末に持って行くけどさ。誰も信じていないことをお経のように繰り返している。げげ。

そうじゃないひとも、そうじゃない場所もあると少しは信じよう。現実を見つめつつ、それをちゃんと描ける場所に行きたい。