山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

カラーマゾフ効果その2

というわけで、「カラマーゾフの三兄弟」を読んでいるわけですが、これによって、いろんな影響を受けつつある。このような古典を読むのは、そういえば、久しぶりだったので、とても新鮮な気持ちで読むことができるのだった。

そして、本日、「アンナ・カレーニナ」を注文。考えてみたら、自分が若き日、もっとも惹かれた小説であったのだった。卒論のテーマにもしたし。(自分がもし、作家になれるとしたら、「死なないアンナ・カレーニナ」を書くのがずっと目標であったのだ)。

そんなことを思い出し、なおかつ、今、作っている映画の脚本のためにも、もう一度これを読み直そうと決意。本棚を探すけど見つからない。まあ、ずいぶん前に読んだ本だから見つからないの当然で、すぐに諦め(だって探すの大変なんだもん)、アマゾンで注文。なぜかうきうき。

諸般の事情で、今はゲーテの「若きウエーテルの悩み」を読んでます。もしかして、自分はこの小説に対して、大きな誤解をしていたのではないか…と最近気づいたのだった。これも読んだのは、高校生の時なので、
記憶がおぼろで。「アンナ」を捜索していたら、ディーン・R・クーンツの「ベストセラー小説の書き方」を発見。この本、ほんと、物書きには参考になる珠玉の言葉がいっぱいあるんだよなあ。タイトルから考えると、ベストセラーを書いて、いっぱつ儲けようという本みたいに見えるけど、いえいえ、どうして、ものすごく真摯な作家なんですね。

「スティーブン・キングみたいに、ベストセラー小説を書いて、大金持ちになりたいと思って、作家を目指すなら、やめたほうがいい。作家はその努力にくらべて、おそろしく儲からない職業である」と書いてある。それは、今となっては、私もものすごくよくわかる。

同じことは、日本の作家・丸山健二も「まだ見ぬ書き手へ」で書いてる。作家という職業が、好き勝手なことを書いて、自由な暮らしを満喫して、なおかつ儲かる仕事だと思ってめざすならおやめなさいと。そうだよなあ。

昨今の携帯小説の売れ行きを見ていると、「そうでもないんじゃないの?」という気持ちも浮かばないこともないけど、これにもまた、クーンツはちゃんと答えてくれているんだな。(携帯小説について言及しているわけではない)。

そんなわけで、古典にはまり、おかげさまで、いろんな収穫があった。今日はまだ、微熱状態だったし、東京湾の花火大会の爆音が響き、犬たちが、怖がって大変だったけど、精神的には充実していた一日であった…かな。