山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

どんより、日曜日。雨。

雨の日曜日。

といっても、昼の間はほとんど寝ているので、天気ってあんまり関係ない。お昼頃一度起きて、お昼ご飯をいろんなひとや犬に食べさせたら、午後三時くらいからまた寝た。目が覚めると夜になっていた。すぐに夕食の時間で、作るのが面倒なので、お寿司をとってすませた。

日が暮れて、うちの前の道の車通りが減ってくるとやっと、目が覚めてくる。それまではずっとぼんやりしている。頭に霞がかかった感じ、絶対、熱があると思って測ったら、36度で、意外に普通だった。ようするに思いこみかしら。

昼寝の前に、梨木果歩さんの「西の魔女が死んだ」という小説(童話なのかな)を読んだ。中学生の女子がイギリス人のおばあさんと過ごす一夏の経験…みたいなさわやかで前向きなお話だった。おばあさんがイギリス人ってところが効いてるんだろうなあ。日本のどこかってことになってるけど、印象としては、コッツウォルズあたりのお話を日本に書き換えたのかなと思った。あるいは、ターサ・チューダーだっけ?大きな庭を持って、動物と暮らしているおばあさん。あんな感じ。裏の山でとれた野いちごでジャムを作ったり、パイ生地からこねたキッシュを焼いたり、女の子の夢のような生活。

が、日本でも山奥でひとり暮らししているおばあちゃんは結構いるよね。ただ、つくるものが、山菜の煮物だったり、漬け物だったりするんだろうけど。でも、日本の山奥のおばあちゃんと、西の魔女(物語のなかのおばあちゃんのこと)との決定的な違いは、西の魔女は、「なんでも自分で決める」ということ。さすがイギリス人なのだ。個人主義、自己決定権を持っている。一方、日本の山奥に暮らすおばあちゃんだったら、生活の方法は同じでも、考え方は違うだろうなあ。「自分で決める」なんて絶対言わなそう。自然の力に任せるとか、神さま(特定の神ではなく、日本的なよろずの神)が決める、自分の意志なんで、ちっぽけなもんだよ…といいそうだ。

そんなことを考えながら、自分には絶対書けそうにない、善良なお話だと思った。こんな素直な子供に生まれたかったなあ。エロ本がゴミ捨て場に捨ててあったら、嫌悪を感じて、それを捨てたであろうひとをひどく憎む。へえ、そういうリアクションなんだ…と不思議だった。自分が中学生なら絶対こっそり持って帰って読むであろう。「ひどい内容」とむかつきながら、絶望しがらも、見てみたい誘惑に負けてしまうだろう。そういうところからして、子供失格だな。(もう、過去のことだけどさ)。

時計の針が12時に近づく頃、やっと落ち着いた気分に。体調もよくなってくる。夕方には、「もう、長くは生きられないだろう」(笑)と思っていたけど、今は割と元気。あ、明日から、テレビの仕事。うう。