山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

松ヶ根乱射事件は、映画的事件。

体調が回復するに従って、仕事の量とスケジュールも回復しちゃって、にわかに忙しくなりました。

先日、知人から「ずっと家に籠もっているオーラが出ている」と言われ、少反省。「部屋にばかり籠もっていると、小さなショックで立ち直れなくなる」と言われ、びっくりしました。だって、そうなんですもの。外で忙しく仕事してた頃は(テレビの仕事メインの時代)、ハイストレスだったけど、それだけに打たれ強かった。思えば、最近、「傷つくことだけ上手になって」です。

現在取材している画家は、生涯独身で引きこもり、元祖おたくみたいなひとなんだけど、だからこそ、彼にしかできない芸術を作り上げた。となると、外にでて発散するより、籠もって濃密な世界を作るほうがいいのかしらとも思ったりする。ま、どのみち、小説に集中している時期はそうなるんだけど。

最近見た、DVDの感想をまとめて。ヒューグラントが大好きなもので、「ラブソングが出来るまで」を鑑賞。いやあ、なんだかなあ。そこそこヒットしたみたいだけど、並の出来。歌って踊るヒュー様を楽しむ分にはいいんでしょうけど、さすがになー。なんだかなーって中身でした。

一方、出色の作品は、山下敦弘監督の「松ヶ根乱射事件」。いやあ、よかったなー。個性とはこういうもの。芸術作品としてのたたずまいがきっちりある。どこの誰が撮っても同じではない。この監督にこの作品ありという感じ。よいなあ。脚本もいい。若者言葉におもねったところがひとつもない。正々堂々やりたいことやってる。真夜中に感動したことよ。新井浩文がいいんだなあ。うん。

そんなわけで、明日からロケが始まり、明後日には北へ向かう。これで、11月中旬までは、ノンストップ仕事全開です。仕事で気分転換…って感じでしょうか。ひさしぶりの演出仕事はそれなりに楽しい。