今日は台湾における野良犬について。
写真を掲載できないのが、残念だけど、(撮ってはあるけど、ケーブルを忘れたのでアップできない)、台北の市内では、非常に高い頻度で野良犬を見かける。たいていの野良たちは、気の弱そうな、痩せた奴らで、申し訳なさそうな顔で、随所にたたずんでいる。
今日は少し遠出して、ピンリンというお茶の生産地まで行ったのだけど、もよりの駅前にも一頭、ねそべる黒い犬がいて、おにぎりなどを食べているひとを見かけると、そそと近づいてゆき、「良かったら、少しもらえませんかね」という顔をする。決して、危険な感じではなく、情けなさそうな感じ。卑屈でさえあるかもしれない。こういう犬の態度が、「犬」という名詞を意味づけし、「官憲の犬」とか「犬死に」とかマイナス名言葉を生んだのだろうなと思う。今の日本ではもはや見かけなくなった、野良犬の風景である。
そういう犬たちを見ると、「こいつ、どうやって生き延びるのだろう?」とか「いつか車にはねられるのではないか」「心ないひとにいじめられやしないか」と考え、大変、心配になってしまう。駆け寄り、とりあえず、なにか食べ物を与えたくなる。がしかし、安易な同情はいけないのだろうかとも考え、迷ってしまう。
が、本日知己を得た方によると、台湾のひとは野良犬に大変優しく、エサをあげる人もいれば、軒を貸すひともいて、だからこそ、奴らは凶暴になることもなく、なんとなく市内で生きているそうだ。それを聞いて、とても安心した。じゃ、私もおにぎりのひとつもプレゼントしていいのだなと思う。
そんなわけで、野良犬に優しい町台北。それだけで、充分台湾が好きになるのだった。
明日は帰国です。早かったなー。