山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ダージリン急行



恵比寿で「ダージリン急行」を見た。「ライフアクアティック」のウエス・アンダースン監督作品。

父親の死をきっかけに絶交中だった三人の兄弟が、ダージリン急行に乗ってインドを旅する、ロードムービー(っていうのか)。なぜ、三人の仲が悪くなったのか、そもそも旅の目的はなにか、などはあまり強く語られず、ひたすら、余計な笑いというか、脱線が描かれる。けれどもそれが奇妙に面白い。あと、音楽がよい。サタジット・レイの映画音楽を多用しているらしいけど、見ているときは知らなくて、ぴったりなサントラだなーと思ってた。挿入歌も70年代のキンクスとかローリングストーンズとかが流れて、なんともノスタルジックなような、不思議で魅力的な映画だった。

思い返すと、つくづくばかばかしく、大したテーマもなく、主人公たちは誰も自分勝手でしかも幼稚。大人になれないっていうのは、世界的なテーマなのかな?

でも楽しかった。独特の世界だったなー。ちょっとだけひくとしたら、インドの田舎を都合良く美しく描いていないかってところだけ。インドよく知らないからわからないけど、おもしろがるための舞台としてだけ使っているとしたら、チト悲しい。わかるけど。「ライフアクアティック」もそうだけど、(これは潜水艦の映画)、深い海のなかという異世界だから成立させられることって多いし。

なんだか、気持ちは楽になりました。映画は自由だなーと。個人的には次男を演じたエイドリアン・ブロディ、好き。見た目も役柄もね。

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