山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

三浦くんのお通夜。

三浦真司氏のお通夜に行ってきた。

しめやかなお通夜だった。遺影は、今年の五月にカンヌに行った時のもの。タキシード姿の笑顔の紳士が写っていた。穏やかな笑みをたたえて。

会場では、懐かしいひとたちにたくさん会った。最初に入った制作会社の上司だったり、同期だったり。何十年ぶりかのひともいて、一瞬、誰かわからないけど、ちょっと話すとぱーっと過去に戻っていき、昨日まで一緒に働いていたような感覚になった。

お通夜のあと、近しいひとたちで、飲みに行った。大衆酒場みたいな店。三浦くんもたいそうお酒が好きだったから…といいながら、みんなすごく飲んでた。途中でなんとなく、それぞれが三浦くんの思い出を話すようになった。ひとりひとり立って、自己紹介のように、三浦くんとの関係や、思い出を話すのだ。圧倒的に多いのが、「一緒によく飲んだ…」という話。でも、その他にもそれぞれが知らない、彼の姿やエピソードが披露された。

仕事を教えてもらったと言って、かつてのADさんが泣き、事件から守ってくれたと言って、友人の女性が声をつまらせた。でも、そんなに涙、涙、にはならなくて、かつていた、会社の頃の飲み会みたいに、適当にヤジが飛び、場を混ぜ返すひともいて、賑やかでとりとめのない飲み会になった。

こういう会の時も、たいてい三浦くんはいて、でも、大騒ぎはせず、淡々と飲んでいたはず。それで、誰かの発言に、ピリっとくるような言葉を投げたりして…。でも、もう、いないんだなーと思った。これはただの宴会じゃないんだなあと。

お通夜の会場に、三浦くんのすきだった音楽が流れていた。帽子とお酒とロックフェスティバルのTシャツと、「闘魂」と書かれたタオルがあった。

明日は、同じ会場で告別式です。