山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

これが最高のプレゼント(自分比)



映画「すべては海になる」の台本の表紙。かわいい。

今日は、夕方打ち合わせで、乃木坂付近に行った。仕事帰りにミッドタウンのマーケットで食料品でも買おうと立ち寄ったら、すごいことになっていた。わんさかひとがいる。そうだ、今日は休日で、しかもクリスマスイルミネーション(だと思う)があるらしいのだ。じゃあ、ちょっと見ていこうかな…と会場に近づいたら、長蛇の列。そもそも、その先になにがあるのかわからないし、どーしても見たいというものでもないので、並ぶのをやめた。

途中、大型犬をカートに乗せて、やってくるひともいる。こんなに混雑しているなか、なにも、ドッグオンカートでこなくてもいいじゃないかーと思ったりする。いわゆるキャリーバッグを引っ張っているひともいる。そんな出で立ちで来なくてもよかろうに…と思う。

が、いやしかし、こんな混雑に、誰ならやってきて当然なのか…。誰もが漠然と来ることを望んで、イルミネーションをやっているのだろうから、どんな形でもいいのかもしれない。もちろん、目的もなく立ち寄った私は、もっともこの場にふさわしくないので、すぐに退散した。

が、その後もカートに乗った犬について考えた。犬がどーしてもイルミネーションを見たいと言ったとは考えにくい。むしろ嫌いだろう。だとすると、この家族(カップルだったかもしれない)は、どうしても人間としてそこに行かなくてはいけない理由があり、なおかつ、病気の犬を世話するひともいなかったのだろうと考えられる。これしか方法のなかったギリギリの選択だったのかもしれない。
(全部、想像です)。あるいは、なかに暮らしているひと、働いているひとだったかもしれない。

ので、簡単に、「こんな混雑のなかに、わざわざ入らんでもよかろうに…」というのは軽率だと思った。

しっかし、すごい混雑だった。不況といってもひとびとは外に出ているのだ。店はちっとも繁盛していなかったように見えたけど。クリスマスだからどっか行こうってことになっているのだろうなー。すっかりそんなこと忘れていたので、賑わいを見て、少し淋しくなりました。よほど、友達の誰かに電話して、「ご飯でもいきませんか」と誘おうかと思ったけど、そういうことしている場合じゃないよなーと思い、そそくさと帰って来ました。

一緒に打ち合わせした若者も、非常に若いにもかかわらず、「クリスマスとか全然関係ないですね」と平然と言ってた。なぜか嬉しかった。