山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

映画「愛のむきだし」すげえ。

いや~すごかったです、「愛のむきだし」。上映時間237分!途中に休憩のある映画ってどうよ。

ということで、今日はまず、早起きから始まりました。午前7時就寝、午前10時起床(ちょっと寝坊して10時30分起床)。トーストをくわえたまま、タクシーに乗り、渋谷に急ぐ。途中、窓の外を見ながら、早朝なのに、たくさんのひとが歩いているなー、朝帰りかなーとぼんやり思う。ちがうよ!昼休み近いんだよ。まったく、ズレております。

11時過ぎにユーロスペースに到着し、菩薩のように優しい三浦淳子監督と、トークの相談。あっというまに時間になり、15分ほど、劇場で人前でお話。思いつくままにしゃべってまとまりなかったなーと小反省。でも、このブログによく来てくださるCHIKOさんや、カメラマンのT氏も来てくれて、ありがたかった。「自分の本も売ってね」と言われていたので、全著作2~3冊ずつ持って行った。2冊売れました。その後、CHIKOさん交えて、三浦さんとタイ料理のランチ。撮影秘話がいろいろ聞けて楽しかった。CHIKOさん、初対面だったけど、同業者なので、話もスムーズに進んだ。

その後、英会話に行く。これで今シーズンのレッスンは修了。映画が終わるまで、お休みとする。夕方、一時帰宅して、睡眠。夜の映画に備える。もはや、最近、細切れで寝ていて、犬睡眠である。(犬睡眠とは、犬のように、寝たり起きたりのこと)。暇があれば、ごろりと寝て、数時間で起きて、あっちいったり、書き物したり。でもって、18時過ぎ起床。再びトーストくわえて、タクシーにて、渋谷のユーロへ。

前置きが長くなりました。園子温監督、“愛の剥き出し”見て参りました。いや~ものすごいパワフルな映画です。自由であり、まじめであり、ふざけていて、笑うし、悲しい。まさに人生そのもののような濃厚な作品。主演の西島隆弘、すごい、かっこいいだけじゃなく、体当たり演技という感じ。マリアじゃなくても、彼を愛したくなる。また、彼の最愛のひとを演じる満島ひかりちゃん、全力疾走な感じ、かわいい。そして、安藤サクラちゃん、すごいなこのひと。強烈であり、かわいくあり、おそろしくあり、切ない。報われない愛の子だ。

この映画、全シーンが強烈であり、水泳でいうと、息継ぎの暇のないような作品だ。ぼんやりしている暇などない。怒濤というしかない映像とセリフにやられっぱなす。巨大なエロ話なんだけど、長時間見ているうちに、エロさの表面がはがれていく。ひとが生きていくことにエロは不可欠であるし、その突き抜けた先にあるもの、「純愛」などという言葉の極北にあるもの…あまたの普通の恋愛物語は、腰砕けになる。やられたなー。

しかし、帰り道、どんどん元気になっていく自分がいました。それは、深夜になって、元気を取り戻したせいもあるけど、(たいてい24時を過ぎると目が覚めてくる)それだけではなく、自分にとっていいと思える映画を見たあとに必ずやってくる、なんともいえない喜び、生きる根源、なんかわからないパワーをいただきました。創作の無限の力を感じました。

そして、再確認した。映画は自由である。たぶん、その作家と同じくらいの分量自由なのだ。自分の映画も、自由を感じてもられるように、がんばろー。

「愛のむきだし」すげえ。