山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

多少実感がなく。

とにかく、始まっているのだ。映画、自分の。

ずっと、いつか映画を監督してみたいと思って来た。自分の小説が本になったらいいなーと思うのと同じくらい。小説家と映画監督。どっちもずっと憧れのなりたい者だった。高校生くらいの時には、(映画は視野になかった)まさか、自分が作家になれるなんて全然思えなかった。どうしようもないダメ人間なので、結婚もできないだろうから、ひとりで生きていけるだけの仕事を見つけようとかたくなに考えていた。

数学と生物が得意だったから、医者になろうと思っていた。精神的に不安定であったから、自分を直すためにも精神科医になるのがよかろうと思っていた。が、結局、浪人するのがいやだったし、受験勉強に飽きちゃったから、文学部へ行ってしまった。あれから、どんどん月日が流れて、気づくと、小説を書き、映画の監督(ひとつめだけど)している。いやーよくここまできたなあ。

そんな風に暢気に言っている場合じゃないんだけど、現在の映画の準備中でも、「自分が撮れる」ってだけで、充分だと思ってしまって、要求度が低いのかもしれない。今日は、あるシーンの本読みがあって、自分の好きな俳優さんたちに集まってもらった。(っていうか、そういうキャスティングしたから)。なんつうかこれだけで、自分はうれしくって、幸せだなーと思ってしまう。もっとよりよきもの目指して、演出しないといけないんだけど、そこまでいけてない、正直言って。

まだ、素人のように、喜んでしまっている。並んだ人びとを見るだけでうれしいのだ。

これからますます、ハードになっていくけど、基本を忘れずにいこう。これは自分のやりたかったことなのだ。そして、ずっと願っていたことが、やっとこ、すんなり叶ったのだ。

不思議な気持ちもします。