山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

アメリカの夜

今日は、家にいた。

自分のなかで整理しないといけないことがたくさんあって、それが間に合ってなかったので。とはいえ、たくさん寝てしまった。健康を取り戻すこともテーマだからね(笑)。

夜、トリフォー監督の「アメリカの夜」を見た。このDVDは、仲良しの女優さんが、クランクイン前に見たら…と言ってプレゼントしてくれたものだ。ご存知の方も多いと思うが、「アメリカの夜」とは英語で「day for night」で、昼なのに、夜を作り出すこと。そうやって、映画を撮ることだ。ひとつの映画ができるまでの、監督、俳優さん、スタッフたちの舞台裏を描いた傑作である。

大学生の頃に見たけれども、今、映画を撮ろうとしてみると、全く別の視点で見ることができる。ずっと、監督がなにをして、どう動いているかを注目して見てしまった。「監督とはひとにいろいろ質問される仕事なんだ」と映画の初めでトリフォーが言っていて、「まったくだ」と思った。なんだか、じんわりしたよ。このdvdをプレゼントしてくれるなんて、なんて心ニクイことするんだよー。この女優さんには、前にもぴたっと来るメールをもらったこともあり、ずっと年下なのに、「心を読まれている」みたいでひやっとするぜ。(でも、本当にありがたいと思った)。

こういう自分にこういうdvdを運んでくれるひともいるのだ…と思うことは、励みになるのであった。

今日は一日ゆっくりできたので、これからエンジンをかけたいと思う。ほんとに自分、映画撮るんだなあと今更感慨深い。いえ、いろんなにひとに「テレビと映画ってなにがちがうの?」と聞いているんだけど、たいてい「なにも変わらないですよ」と言われる。撮影はフィルムじゃなくて、ハイビジョンなので、いつもテレビでやっていることと変わらない。ドラマだって、結構撮ってきたし。そーなの、なにも変わらないんだよ。

一番大きいことは、自分の原作だってことだ。それから誰にも頼まれた仕事ではないということだ。自分が撮りたくて、「撮らせてくれ~」と行脚して実現したってことだ。これまでの(小説以外では)ほとんどが、発注仕事だったので、戸惑ってしまうのね。未だに。

そんなわけで、ふらつく足取りで、映画準備中です。もうすぐ、クランクインだよ!!