山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

劇団「ハイバイ」

今日は、「ハイバイ」という劇団の「リサイクルショップKOBITO」という芝居を見に行ってきた。自分の映画にも出演してくれている、岩瀬亮さんが出演されているので。

いや~面白かったです。脱力系なんだけど、笑わせて終わり…というのではなく、なぜかずしんと来るところもあれば、最後には、結構気持ちいいクライマックスに盛り上がっていく。どっか「ふざけているのか」という気分にさせるギリギリの感じがあって、その連続が妙に気持ちいい。

実はこの芝居を見に行く前は、わりと、気分が落ちていて…(いや、しょっちゅう、小さなことで、毎日絶望しているような人間なのだけど)、いろいろイヤになっていたのだ。舞台に間に合わなそうだと思って、タクシーに乗ったら、「わかるかもしれないけど、わからないかもしれない」などと、ドライバーに言われ、キレそうになっていた。「じゃあ、もう、渋谷でいいです」と行き先を変えたところ(最初は、劇場のある駒場東大前までタクシーで行くつもりだった)、そのドライバーが、「いやね、実は自分は、駒場の学校の卒業なんですよ」と聞いてもいないことを話し始め、気持ちとしては、「うるせー、そんなこと聞いちゃいないよ、とっとと渋谷につけな!」とやくざの情婦のような心持ちでいたいだのが、もちろん、そんな暴言を吐けるほど、強気ではないので、なんとなく、つっけんどんになって、「渋谷入ったらすぐ下ろしてください!!」と言った。それで、金額は1700円だった。「領収書下さい」と急かすように2000円札を出した。すると、ドライバーさんが、500円玉をくれた。「イライラさせちゃったから、電車代にしてください」「……」

ここで、さらに落ちました。いやあ、なんて自分はいやなやつなんだろう。ドライバーさんは、白髪のおじいちゃんであった。道がわからなかったのはあっちが悪いんだし…と自分を慰めてもますます、気分は晴れないのであった。

前置きが長くなりました。で、ギリギリな時間に劇場に到着。だから、始まる直前まで、ちょっといらっとしていたのだ。が。芝居を最後まで見たときには、壮快になっていた。好きな映画や芝居や小説に触れると、気持ちが前向きになり、生きててよかったと思う。たとえ、その作品が希望を描いているものでなかったとしても、作品として、「いいなあ」と思えると、生きる元気が湧いてくるのであった。

芝居のあとに、アフターアクトというコーナーがあり、芝居の練習風景と不思議な手品を見られたことも楽しかった。劇場から出る頃には、すっかり機嫌は治っていた。そのあと、ちょっと飲んで帰りました。これも楽しかったです。それで、今日はなんとなく、「いい一日」であったと思います。

明日は、ちょっこり編集行ってきます(映画じゃないやつ)。

なんか、良かった、今日は。