dvdにて、映画「ハサミを持って突っ走れ」を見る。
これ、オーガスティン・バロウズの大好きな小説の映画化。でも、最近まで映画になっているなんて、知らなかった。TSUTAYAディスカスで、ブラッド・ピットで何気なく検索したら出てきた。ブラピがプロデュースしているのね。
しかし、映画としてはかなり厳しいできあがりだったかもしれない。もともと、映画化するには難しい原作だし。主人公のオーガスティンが13歳くらいから始まって、母親は、自分は絶対に有名になるはずの詩人だと信じている、ちょっと頭のおかしいひと。離婚に発展し、母親は、フィンチという精神科医にかかるけど、このフィンチという医者もものすごく頭おかしいし、彼の家族もみんな狂っている。そのフィンチに、主人公は養子に出されてしまって、フィンチ一家と暮らす。そこには、幼児性愛で同性愛でフィンチの患者がいて、オーガスティンは彼の恋人になる。(オーガスティンもゲイなんだ)。フィンチの娘のひとりは、13歳のときに41歳のやはり精神病患者と恋愛して捨てられた過去を持つ。さらにその慰謝料をフィンチは勝ち取るんだけど、勝手に使ってしまっている。
誰一人として、まともなひとはいない。小説の上ではその、「はずれっぷり」が面白いんだけど、映画でリアルに見せられると、なかなかきついもんだった。それでも、オーガスティンとフィンチの娘がキッチンの天井をぶち抜くところは、けっこう、じんと来た。
オーガスティンの役をテレビドラマ「the oc」で、弁護士のおたくな息子をやっている俳優がやっていて、それはなかなか良かったなー。
しかし、「the oc」のファンが同じようなラブストーリーを期待してみたら、ついていけない作品だろうなあ。自分のようにかなり、おかしい方向へ振り切っている者でも、難しい部分あったし。
こういう映画ってやっぱり難しいんだなあと思った。
しかし、昨日の試写のとき、久しぶりに会った女子編集者に、「濃いままでいい」と言われたので、すこし、気が楽になった。どっか、こう、このまま「変」に振り切っていることへの不安があるからね。最近の映画や小説は、やわらかい世界を描くもののほうが多いし。
常に不安になっているのだった。
今日は、超久しぶりに…というか、今年初めて、ジムに行こうと思う。毎月、会員料金支払いつづけて、やっと行く気になったよ。もったいないなー。けど、やめてしまうと二度と行かないからね。
たまには身体を動かして、新しい気持ちになってみよう。