山田あかねの一喜一憂日記

テレビディレクターをやりながら、小説書いてます。映画も撮りました。脚本なども書いてます。 本、買って下さいね。

リアル・クヒオ

今日は事件について。ほんの少し。

34歳の女性が、出会い系サイトで知りあった男性を次々だまし、多額のお金を貢がせていた事件がある。週刊誌などには、そのひとの顔写真が載り、想像されるような容姿ではなかった…と書かれている。まあ、確かに次々男性を手玉にとって、一億近い金額を貢がせると聞けば、どんなに美貌かと思うだろう。でも、まあ、そうでもなかったわけだ。

ここらへんの想像力って、短絡的だよね。いや、自分もやはり、美貌で男をだますのかなと思っていた…。この事件をとってみても、男女間の問題で常識とされていることが案外そうでもない…ってことはあるように思えてきた。

そのひとつが、「男は追うと逃げる」というもの。男性とは、女性から迫られると逃げるものであり、逆に男性に追わせるもの…だと思っていた。だからというわけではないけど、自分は、ダメだと思ったら、相手を追いかけたことがないし、わりと諦め早いし、自分から行く場合も可能性がなさそうならすぐやめる方だった。なぜなら、深追いしてもいいことない…と思いこんでいたのだ。

が。どうもそうでもないんじゃないか…と思うようになった。この事件の女性も、ずいぶんと積極的に男性にいいより、数日間で数百万円もいただいたりしたのだ。美人に頼まれたのならともかく、そんなに簡単にはいくまい…という考えは甘いようだ。

しかし、ここでふと、ある人物を思い出した。そのひとは男性なんだけど、数多くの女性から借金をしているひとであった。そう聞くと、ホストタイプ、ヒモタイプの、イケメンかと思うかもしれないけど、およそ、その極北のタイプだった。小太りで背もあまり高くない、容姿だけじゃなくて、人間的にも特別魅力的というわけでもなかった。が、女性からお金を集めるのにたけていたようだ。その事実を聞いたときに心底びっくりしたものだ。

少し前に、「クヒオ大佐」という、自分をアメリカ人とのハーフで、米軍のパイロットと称して、結婚詐欺を働いていた男性の映画があった。「なんで、こんな男にだまされるのか」とどこかでこの映画の監督が語っていたけど、冷静に考えたら、私もそう思う。けど、案外、ひとってだまされるんだなーと。

いやいや、自分もものすごくだまされやすい方なので、結婚詐欺に会うひとの気持ちはわからなくない。自分だけがそのひとを助けてあげられる……って思ってしまうんだよね。そのひとがかっこいいとかすてきとか尊敬できるとかではなく、「かわいそうに」とストレートに思ってしまう。そういう同情しやすいキャラというか、不幸に対して親和力があると、だまされてしまうのかも。

基本、性善説だったりするので。

自分はどちらかというと、いつも、だまされる方なんですけど、逆の立場から世界を見てみると新鮮だと思いました。ひとがだまされている姿を客観的に見ると、学ぶところが多いなー。

「なんであんな嘘にだまされるの?」って思うけど、実際、自分が当事者だったら、その嘘を嘘と知った上で、助けようと思うように思う。

なんか、そんなことをつらつら考えた。この事件から学んだことは、よし、次の映画の資金集めについてでした。…あ、いや、決して詐欺を働こうというわけではございませぬ。とほほ。