山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

絶望と救い。

犬と長い散歩に行ってきた。

長い…とはどれくらいかというと、2時間半くらい。うちを出発して、時々出かける、「尾」方面ではなく、「台」方面へ。「台」方面は、コじゃれた店が多く、歩いている人もおしゃれっぽいので、マックスマーラのダウンを着ていった。しかし、コートの下は三日三晩着ているユニクロのジャージだし、乱れ髪を隠すためにニット帽で武装しているので、あわれっぽさは隠せまい。

久しぶりに行くと、新しい店が出来ていたり、あったはずの店が消えていたりする。あーどの業界も厳しいのだなあと思う。コじゃれていようといまいと、お客さんが来なければ、撤退なのだ。それが資本主義だよ、お客さん…と思いながら、すでに閉まっている洋服屋さん(セレクトショップというのが多い)をのぞく。真のウインドウショッピングだ。

そして、思う、結構、安い店が生き残っているなーと。いかにもセレブが集まりそうに見せて、実は結構安いと売れるんじゃないかしら。

食べ物やさんも、店の前に、メニューや値段が出ている店が多く、「うちは、高くありませんよ。コワくありませにょ」と腰を低くしているように思う。看板も出さずに、「特別のお客さん」しか用はなし…みたいな店はなくなりつつある。そう、これが、現状なのだ。

歩いている途中で、ちょっとうれしいこともあった。人気ブロガーのさとなおさんが、ツイッターで、自分をフォローしてくれた。ひゃっほい!

そして、さらに、ぶらりひとり旅をしていたら、あの長谷川和彦さんもフォローしてくれたー。ひゃっほい!!長谷川さんが、ツイッターに参戦したときは、うれしくて日記にも書いたんだ。

今日は、大物のひとにフォローされる日なんだろうか。そうか、自分が、落ちているから、「落ちてます」を表明した結果かもしれない。器の大きいひとは、手を差し伸べるのが早くて、うれしいな…涙。

自分のクヨクヨなんて、全世界的に見たら、小さい、小さいものだし、ハイチのことを考えたり、ケニアのスラムのこと思い出すと申し訳ないけど、それでも、抜け出せない時は、なかなか、抜け出せない。いーや、こういう時こそ、次の作品のことを考えようと思う。それしか、ないじゃないか。

今、気をつけていることは、ネット上の映画の感想をやたら読まないようにすること。うっかり、批判を読むと、死んでしまうので…。これ、大げさではなく、ホントに死にたくなっちゃうからね。ちょっと偵察のつもりで、同日公開の別のレンアイ映画のヤフーレビューを読んだら、すんごい、酷評されてて、同情した。自分が同じこと書かれたら、間違いなく、頭狂うと思う。

なにを贅沢なこと言ってるんだ、作った以上批評されるのは当然だというだろう。当然だ。しかし、作り手というのは弱い部分もあるので、そのひとことで、充分、息の根を止めることだってできる。実際、知人で作品の批判がきっかけで、命を絶ったひとを少なくとも2名は知っている。

作り手殺すには刃物はいらぬ、キツイ批評を書けばいい。…ってなことだ。

その2名だって、業界的にみれば、立派な業績があり、名前も家族もあったけど、絶望が深かったみたいだ。なんだかな。

あ、暗いことばかり書いちゃった。そんなでもない。たくさん歩いたら、なんか、ほっとしてきた。途中で新しくできたお店でパンを買いました。ケーキも買いたかったけど、ケーキは壊れそうなので、諦めた。これが散歩の難点だな。ケーキは短距離に向いている。

夜ご飯でも食べよっと。