山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

主人公は優等生。



今日は、ちょっと足をのばして、散歩に行ったので、そのときの写真。

緑が美しい季節になりました。

特に連休と関係ない暮らしを送っているのですが、今日はゆったりしました。…あ、いつも、けっこう、ゆったりですが。

それで、夜、「同窓会」(テレ朝)と「素直になれなくて」(フジテレビ)を見たりしました。

「同窓会」は黒木瞳さん、演じる45歳の主婦が主人公。「スナナレ」(と省略)は、上野樹里さん演じる、24歳の高校の先生が主人公。「同窓会」は同窓会をきっかけに再会する、中年の男女の物語で、「スナナレ」は、ツイッターをきっかけに、知りあう20代の男女の物語です。

一見、関係ないこの二つのドラマには、はっきりとした共通項があります。

それは、主人公の女性が、どちらも、恋愛に対して「奥手」であり、素直になれない人であり、わりかと優等生キャラクターであるということです。

主人公たちは、簡単に誰かと寝たり、妊娠したり、駆け落ちしたりはしません。そういうことをやらかすのは、主人公の周囲のひとであり、「まっすぐ」な主人公は、そういう友人を時に助け、時に批難しながら、自分の恋愛をゆっくり進めていきます。

日本のテレビドラマの主人公(特に女子)は、こういうタイプがほんとに多いです。それはまあ、そういうタイプの女性がより多くの視聴者に共感を呼びやすく、結果、視聴率をとりやすいってことなんでしょう。

なにか、事件をしでかす場合であっても、(たとえば、銀座のホステスが主人公の「女帝」であっても、ホステスを目指さないといけない、立派な理由があるわけです)。

でも、本当に、「そっち側の主人公」を日本の多くの女性は求めているのかな?

例えば、「sex and the city」は日本でもヒットしたはずだけど、主人公のキャリーは、決して、優等生タイプじゃなかったはず。それとも、「外国人」なら許せるのかな。

なかなか、日本のテレビドラマで、優等生じゃない女子の生活が、メインに描かれることは少ないなーと思います。思いっきり反感買うのかなあ。特に今、テレビのメインの視聴者とは、40代以上の女性だから、なおさら、反感を買いやすいのかもしれない。

それとも、こんなに時代が流れたようでいて、案外、みんな、しっかりした倫理観を持って生きているのだろうか。あるいは、リアルはどうであれ、架空の世界では、理想を描いてほしいということなのかな。ここらへん、正直、よくわからないです。

そういうこと、わからないと、書き手としては、まずいのだろうか。

まずいって言われても、ここまで来ちゃったので、とほほ…です。