今日は、五反田で、劇団ハイバイの「ヒッキーカンクーントルネードの旅」を見て来ました。
最近、注目の劇作家であり、俳優である岩井秀人さんの舞台です。ギリギリに行ったので、最前列でした。いや~最初から、ブンブン、飛ばし気味に面白いです。会話も芝居も設定もみんな面白い。おもしろいとしか、言いようがない。
こういうほめ方がいいかどうかわからないけど、「うー自分では書けない。発想できない」という状況が次々と現れてくるわけです。設定は、15歳から現在30歳まで引きこもっている兄(=岩井秀人)のいる家庭。彼を見守る母親と兄思いの妹が出て行きます。あと、「出張お兄さん」なる、引きこもりを救う活動をするひとたちなど。
このような設定であれば、暗くうつうつとしたものになりそうですが、そんなことはない。ずっと笑わせてくれます。15年も引きこもっていることは悲劇ですが、そのありようは喜劇なのかもしれません。そこらへんが、なんともいえず、「うまい!」うまいなあ。
この引きこもりの兄をめぐるお話ですけれども、その時々のひとのありようが面白いんですよね。動きとか発言とか。決して、批判や結論を言うわけではなく。舞台でしかありえないような状況がある。
結末に関しては、ちょっと戸惑い、もっと見たいと思いましたが、物語としてのキレイな結末を避けているのかもしれないです。
なんか、すごいな。どう考えても、新しい世代の舞台だと思ってしまいます。とても日常的で、特別どこがどうってことないのに、どうもこれまで1度も見たことのない世界が展開されていくんです。
なんなんだ、これは!
使いたくないけど、「感性」みたいな言葉でしか言いようがない。演劇も進化しているんだなあと。
楽しかった!