山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

女性であることは特別でなくなった。

今日は、一日ロケでした。

差し入れでいただいた、ドーナッツを食べたり、超久しぶりに外苑前のホープ軒にラーメンを食べに行ったりと、楽しく仕事しました。

夜は、ドラマ関係のPさんたちと会食。主に仕事関係の話題を…。

それにしても、自分が働き始めた当時に比べると、女性が圧倒的に増えたよなあと思う。昔は、会議に行くと、自分以外は、全部男性だったし、「女性ディレクターとしてどう思うか」みたいな、「女性の代表」のように意見を求められることが多かった。

ところが20年以上が過ぎて…。

今やっている、「アマデウス」などは、ふと観ると、会議に出ているのは、みんな女子だったりする。制作サイドは女子率すごい勢いで増えている。カメラマンや照明さんでも女子は多くなった。それでも、トップは相変わらず男性だし、最後に決めるのは、男性であることはまあ、変わってないんだけどね~。

なので、自分世代の女性では、「女っぷり」をポイントにしているひとも結構いる。ほとんどが男性の世界で、自分が女であることをアピールすることで仕事をとってきたひとたちである。彼女たちは、しっかりメイクし、女性らしさを強調する服を着て、「女性の視点」を売りにしてきた。そして、それは、確かに重宝されたし、彼女たちの活躍によって、新境地が開けた部分もあったと思う。

だけど、時代は変わった。もはや、「女であること」だけを売りにするには、働く女性が増えすぎた。ひとくちに女性と言っても、恋愛が苦手だったり、女性らしい服を着ないひともいたりする。典型的な女性像は壊れてしまったのだ。

そして、観る側も変わった。昔の女性像だけが求められているわけではない。世界は変わったことに気付かないと厳しいよなあ。

そんな話をしていました。

自分も若い頃は、「女性ディレクター」であることを期待されてきたし、それに答えている部分もあったように思う。けど、最近は、そうは思わなくなった。だって、現場にはたくさん女子がいるし、自分だけが特別とは思わなくなったからだ。

あと、自分自身が「女性らしさ」を売りにするのに疲れた…というか、飽きたのかもしれない。面倒になっちゃった。…いいのか、それで。

そんなわけで、明日もロケでやんす。