山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

歌舞伎見て、銀座うろつく。

昨日は、新橋演舞場で、歌舞伎を見ました。

海老蔵さんが出ているせいか、とても賑わっていた。歌舞伎鑑賞は超久しぶり。

「暗闇の丑松」と「京鹿の子娘道成寺」の二本。

「暗闇の丑松」というのは、ざっくり言うと、火曜サスペンス劇場みたいなお話。

お米さんという美人の娘が、丑松という板前に恋をする。しかし、お米のお母さんはこの結婚に反対。丑松は、財産もないちんぴら男だから。

で、お母さんとしては、ちょっと年が離れているけど、お金持ちのオヤジに嫁に行くように勧める。勧めるどころか、監禁まがいのことまでして、いやらしいおっさんに見張りをさせたりもする。

結果、お米はこの見張りのおっさんにいたずらされそうになったりする。丑松がやってきて、お母さんともめたあげく、丑松はお母さんと見張りのスケベなおっさんを殺してしまう。

お米と丑松は逃げることにして、行く末を丑松の兄貴分の四郎兵衛に相談に行く。この四郎兵衛っていうのも悪い奴で、丑松を地方に逃がすと、お米を手込めにした挙げ句、遊女として売ってしまう。

時は流れ、ふらっと江戸に戻った丑松は、お米と遊郭で再会。身を落としたお米を責める丑松。傷ついたお米は首をくくって死んでしまう。後悔するも、遅し、丑松。

やっと四郎兵衛の悪事に気づき、四郎兵衛に復讐に行く。でもって、四郎兵衛とその女房を殺してしまうのであった。

なるほど。そういうお話でした。

江戸時代だったら、なまじっか、美人に生まれるのも不幸ってもんですね。自分で自分の商品価値(美貌)を管理できず、常に狙われちゃうからね。

歌舞伎のあと、銀座のビストロにて、お食事。その後、ブルガリの屋上にあるバーみたいなところへ行き、そこが屋上なので、風が吹くと涼しいけど、やっぱり暑くて、階下のバーへ。

そんなゴージャスな一日であったが、(同行のテレビP(女子)が美食家なんで、おつきあい)、夜、家に帰ったら、ものすごい頭痛に襲われた。

予想するに、豪華な一日を過ごしすぎた罪悪感から病発生…ということではなく、気温の急激な変化が原因じゃないかと思う。

歌舞伎観劇中(寒い)→ビストロ(暑い)→ブルガリ屋上(暑い)→ブルガリバー(寒い)

このように、温度差10℃くらいのなかを一時間おきに移動していたので、やられた模様。一時は頭が割れて死ぬかと思いました。夜中に頭痛薬を飲んだら、去りましたけど…。

なので、今日は、おとなしくしていました。また、いつ、頭痛が戻って来るやもしれずと思うと、頭使うの怖くなった。

そんなことじゃダメなんだと思うけど。

それにしても、お米さんってかわいそー。そして、丑松ってバカ。今も昔も、バカな男にひっかかるとロクなもんじゃねーってお話でした……っていうことでいいのかしら。正統歌舞伎ファンから怒られそうですが。

あとさー、日本人の自殺好き…について思いました。元々、切腹などといって、己の不始末を命と引き替えにする文化があるということ。今でも日本の自殺人口は高いですが、「責任とって死ぬ」という感覚が強固なんだよね。あと、世間様も、「謝れ!」ってすぐ言うし。

美しく散る…っていう世界観もあるしね。そういうことを感じたりしました。

娘道成寺は、踊り中心なので、特に語ることなし…でした。

歌舞伎ってセットチェンジ、結構早いなーと思いました。