山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

TVドラマ「Breaking bad」

アメリカのテレビドラマ「Breaking Bad」が面白い。

某人気脚本家さんがはまっているという噂を聞いて、すぐに入手。

そしたら、同じくはまったー。

ツイッター情報によれば、スティーブン・キングも褒めているらしい。

ざっくり、内容を説明すると、主人公は50歳の冴えない化学の教師。高校で生徒にバカにされながら、授業をしている。

でも、彼には、優秀な研究所にいた過去があり、化学の知識は半端ない。

そんな化学教師が、とある偶然から、麻薬づくりと関わって、人生が変わっていく…というお話。

合成麻薬ですからね…つまり、化学なわけです。優れた化学者はぶっ飛びのブツを精製する…。

まず、この設定にしびれるでしょ。ちょっと思い出すのは、映画「太陽を盗んだ男」ね。

あれも冴えない化学教師が主人公だった。ただし、沢田研二が演じていたので、今なら、若きイケメン教師ってことになるけど。

でまあ、「breaking bad」の話。

主人公が麻薬にかかわって、いろんな事件が起きてくるんだけど、彼のパートーナーになる、元・教え子のジャンキーもなかなか、よくできたキャラクター。

これを見て、しみじみ思う。

面白い!新しい!って思える作品は、まず、主人公や主な出演者のキャラクターが新しくて魅力的ってことだと思う。

これまでに主人公になったことのないタイプ。

これまでに見たことのないタイプだからこそ、物語がどんな風に展開していくか、想像しにくくできている。

それゆえ、ストーリー展開もユニークになる。見たことのないものになっていく。

それと…

このドラマを見て感じたのは、アメリカも、もう、「マッチョ」ばかりが主人公を演じる国ではなくなったのかなーってこと。

もちろん、これまでだって、へなちょこだったり、ダメダメだったりの主人公は、いた。いつもマッチョでイケメンだけが、主役だったわけじゃない。

でもさ。

昨今の「ソーシャル・ネットワーク」や「キック・アス」や「ダークナイト」やなんやかやを見ているとですね(…といっても、全部自分の好みなので、偏ってるけど)、マッチョばかりが主役じゃないんだなー。

気が弱かったり、クラスでは目立たない方だったり、おたくだったりする。もちろん、モテない奴も多い。そして、イケメンでもない奴が、主役になるんだよね。

これって、やっぱり、そういう主人公のほうが、観客がシンパシーを持ちやすいからじゃないかな。

アメリカ人も、「ダメな奴」に共感するようになってきたのかも。ようするに、自信を持てないひとが増えている…。

だって、そんなスーパーヒーローになれっこないし、そんなスーパーヒーローがいたら、お金も女も独り占めしちゃう…というのがリアルだろうから。

これは日本も同じだろうな。

だって、今更、超前向きなひと、うざいでしょー。

怪しいし。空回りしているように思える。

おっと、女性だと、超前向きな勝間和代さんとかが流行ったから、「前向き」志向が減ったわけではないか…。

ふむ。

そんなことはともかく、「breaking bad」とても面白い。

現在、エピソード1の4巻まで見た。実はうちにすでに、8巻まであるんだけど、つまりあと4巻。

あと4巻なら、これからぶっ通しで見たいところ。普段ならやる。

しっかし、本日、身内の引っ越しを手伝って、疲労困憊の上に明日も、手伝ってやらないといけないので、遊んでいる場合じゃない。

本当は、dvd見て、勢いをつけて、シビアな企画書1本仕上げるつもりだったんだけど、ストレス過多により、諦めることに。

まあ、とある荷物を背負っているので、たまに仕事に支障が出たりします。

これも人生ってことだね。

とほほ。