山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

風邪のせいかしら。

渋谷に映画の試写に行ってきたけど、行き帰りの都バスがすっごいクーラー効きすぎてて、寒すぎて、さらに映画館もすごい寒くて、今、風邪にかかり始めております。

なので、全体、いらっとしてます。

なぜ自分の落ち度ではなく風邪にかかるのだ。

いつも乗る都バスはいつもすっごい寒いことわかってるんだから、コートとか持っていかなかった自己責任なのか…とは思えないよ、やっぱり。

それはともかく、ここのところ見たものを書いておきます。

映画「凶悪」{白石和彌監督)@試写

これーかなり傑作じゃないでしょうか。
実際にあった事件を題材にしているそうですが、そして、すぐに原作も読みましたが、素晴らしかったです。
特にリリーフランキーさんの狂気がリアルで震えました。

舞台「みよかなポイズン」(高原秀和演出)
尼崎の殺人事件の首謀者、角田美代子と、練炭自殺に見せかけた殺人事件の木嶋佳苗にヒントを得た作品。
希代の毒婦が出会ったら…という発想は面白いと思いましたが、まとめきれてなかったように感じました。
ふたつの事件は、あまりに違いすぎるので、ひとえに「女の殺人者」というだけでくくるのは難易度が高いのではないか。

映画「タリウム少女の毒殺日記」(土屋豊監督)
これも実際にあった事件を素材にしたもの。この事件そのものを知らないので、どこまでがフィクションでどこらへんが事実なのかわかりませんが、たぶん、設定だけ生かしたフィクションではないかしら。

凄惨な事件が起こったとき、それを素材にしたり、それにインスパイアされたりして、フィクションを作る…というのはあると思うのですが、その事件の持つ「話題性」や「凄惨さ」だけを拾おうとすると、結局はその事件とは関係ないものになってしまうような気がする。

その点「凶悪」は原作が、とても綿密に取材してあるせいもあるけど、事件を題材にしたフィクションのていをとっているけど、この事件の本質や殺人とはなにか、殺人を犯すひととはどんな風なのか、がとてもリアルに胸に迫ってきた。

自分もこれまで殺人ドラマをいくつか書いたことあるけれども、それらはまったくのフィクションで、頭のなかで考えたものばかり。

でも実際に本当にあった事件を題材にするときは、その事件によってうけたインパクトがなんだったのかを自分のなかに下りていきたいと思う。

そのためには、事実を知りたいし、できるだけ取材したい。事件を「使う」「消費する」感じにならないようにしたいと思う。

ここのところ、かように事件ものばかりに触れております。

「闇金ウシジマくん」も通して読んでます。

来週からはカリフォルニアの青い空の下ですが、今は犯罪にひたってます。