「あまちゃん」や「半澤直樹」「風立ちぬ」などが流行っているさっこん、
2004年から放送が始まったアメリカのテレビドラマ「LOST」を今更、一気見している、周回遅れどころではない私でございます。
それも第6シーズンに入り、あと数本で見終わるところまで来ました。いやー見たなー。全部で118本ですからね。それをほとんどこの1週間で見たんですから、褒めてほしいくらいです。バカか。
あまりに見過ぎて、夢にまででてくるし、ほとんど自分が漂流しているようです。
なんてことはともかく。
今日はずっと気になっていた本についてちゃんと書いておきたい。
劇団「ブス会*」の主催者であり、AV監督でもある、
ペヤンヌマキさんの初エッセイ「たたかえ!ブス魂」
ペヤンヌさんとの出会いは、劇団「ポツドール」のファンなので、ポツドールの番外公演があると知り、「ブス会*」の芝居を見に行ったのが最初でした。
なかでも昨秋上演された「女のみち」は面白かった。AVの撮影現場のAV女優たちの控え室が舞台。アイドルAV女優あり、ベテランあり、崖っぷちの人ありで、いろんな女のタイプを垣間見ることができる。
それも笑いながら…。
AV女優というと、特別なひとたちのように思えるけど、この舞台を見ているうちに、女子校の教室とかOLの給湯室とか主婦の井戸端会議とかとなにも変わらないことに気づく。
そこには、「女たち」の素の姿が描かれている。
鋭い批評性を持ち、辛らつでありながらも、女性たちに向ける視線に優しさがある。
そんなわけで、すっかりファンになったのですが、そんな ペヤンヌさんの初エッセイ。
どうして、女性なのに AV業界に入ったのか、それも監督にまでなったのか。
「ブス会*」なんて、「ブス」という女性にとってみたら、痛い、痛い、最も痛い言葉を劇団名にしてしまうのはなぜなのか、がやわらかい言葉でつづられている。
ブス、という言葉を自ら名乗り、カジュアルに使うことで、その言葉の持つ、脅威を無化しようとする試み。
女性なのに、AV業界にいることを、わたしなどまったく気づかなかった視点から 語り、その居心地の良さと面白さを浮き彫りにしてくれます。
アマゾン風にいうと、「AV女優の社会学」と「LEAN IN」を合わせて読みたい、っていうか、続けて読んだので、ひさしぶりに「女」について、深く深く考えたくなりました。
この2冊についても近日中に書く。
あと、「許されざる者」(李相日監督)についても書くんだ。
漂流している場合ではなかった。