帰りのヒコーキのなかで、映画「LIMITLESS」というのを見ました。
人気イケメン俳優、ブラッドリー・クーバーが主演の2012年の作品です。
人間は、脳の能力の2割くらいしか使っていない、残りの部分は謎に包まれている、その部分を使うと、超能力が発揮できる…
というお話は聞いたことありますよね。
ちょっとわくわくします、そうか、その部分を目覚めさせれば、ものすごいことができるんじゃないか、って気持ちになります。
が、最近の研究で、そのようなことはなく、人間は脳のほとんどを使っていることがわかってしまったんですねー。
しかし、この映画は、たぶん、その研究結果が出る前に企画され、製作されたものでありましょう。(2012年製作ですが)
主人公は小説家をめざすものの、ちゃんと完成させることもできないダメ人間。
そのせいで恋人にもふられてしまいます。
ところが、ある日、彼は、偶然、謎のクスリを手に入れます。すると、これまで全然書けなかったのに、一晩で小説を書き上げてしまうんですね。
さっそく、編集者に持って行くと「面白い」と言われて…。
なるほど、クスリの力を使って
ベストセラー作家になって、そこからトラブルが始まるってお話ねって思って見てました。
が!
思わぬ展開。
主人公がクスリに依存していくのは同じなんですけど、クスリの力で脳の能力が全開したら、もう、小説書くなんてことしなくなるんです。
なにをするかって言ったら、株価の上昇などを予測するのに能力を使って、ビジネスマンになるんです。
この部分、とても感慨深かったです。
(物語として、というより、社会の意識として、作家に なるより、ビジネスマンになるほうが能力がいかせるし、高い能力を要求される仕事である、もちろん、儲かる、と 思われているということがわかったので)
ひと昔前は、ビジネスの世界で成功するより、作家として成功するほうが、尊敬を集められるような、達成感があるような空気があったような気がしますが、すでにそれは過去なんですね。
ということで主人公はクスリの力を使いながら、成功への道を駆け上がって行くのですが、そこにも困難が …というお話しです。
予想外という意味では面白かったですが、能力の使い方にちょっと、違和感がありました。
それは楽しいのかって疑問と、そもそも、このひと、なんで作家になりたかったの?って気持ちになりました。