昨年、6月に前後編で放送した
「ザ・ノンフィクション 犬と猫の向こう側」(フジテレビ)が
放送文化基金賞の優秀賞をいただきました。
いやーうれしいですね。
犬と猫の命をテーマに撮影を始めたのは、2011年。
あれから、8年。
映画を作ったり、テレビ番組もこれで4本目になりました。
2011年から比べたら、犬と猫の殺処分はすごい勢いで減って、
このテーマに関心を示すひとも増えて、そういう意味ではやりがいのある時間でした。
「犬猫みなしご救援隊」の中谷百里さんから、「多頭飼育崩壊」の話を聞くようになり、
興味があって、同行取材させてもらいました。
2017年 秋でした。
狭いアパートに30匹の猫、
一軒家に100匹の猫
放し飼いにされた100匹の犬など
最初は犬と猫を見に行くつもりで取材に行きました。
が。
そこでわかったのは、世話できないほど、たくさんの犬や猫を飼ってしまう「ひと」の
行き場のない、どうしようもない「孤独」でした。
中谷さんが、猫30匹飼って、身動きできなくなった女性を見て、
「あの子のせいじゃない。社会だよ」
と言ったひとことが忘れられない。
ひとに頼れない、ひとを信用できない、
犬と猫しか頼る先のないひとたちの行く末。
それを各地で見ることになりました。
犬や猫の話を、「かわいい」とか「犬と猫を出しておけば、視聴率上がる」みたいな視点で作っている番組も多々ありますが。
犬と猫の向こう側には、「ひと」がいて、これは、犬と猫の問題ではなく、
「ひと」の問題だってことを伝えたかった。
番組が評価されて嬉しいです。
思いあまって、本も書きました。
よかったら、読んでください。
日本大学の中学の入試問題になったのはこっちです。
これからも、犬、猫、やってゆきます。