山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

祖父のこと

8月15日 終戦の日です。

国立近代美術館にて「戦争記録画」の大規模展が開かれています。

この展覧会に祖父の絵も展示されていて、その記事が朝日新聞に載っていました。

 

私の祖父は鈴木誠といいまして、西洋画の絵描きでした。

若い頃、パリに留学して、帰国後は、美大で教えながら

ずっと絵を描いていました。

実家には祖父のアトリエがあり、一日中、カンバスの前にいたのを

よく覚えています。

祖父の絵のモデルにもよくなりました…。

さて、そんな祖父ですが、戦争の時、政府から戦意高揚の絵を頼まれたようです。

朝日の記事によるとたくさんの著名画家が戦争の絵を描いているんですね。

祖父もそんなひとりだったと思います。

祖父が書いたのは、「皇土防衛の軍民防空陣」という絵で

焼夷弾が落ちたあと、消火活動する市民の姿を描いています。

朝日の記事によると、「日常生活の中の戦争」の章にあるそうです。

 

戦意高揚ではなくて、

戦争に巻き込まれる市民の姿を書いたんですね。

祖父らしいなあと思います。

 

祖父は毒舌で辛らつで、孫の私にも容赦せず、子供扱いしませんでした。

そんな祖父とは気が合って、一緒にいろんなところへ連れていってもらいました。

いつも世界に対して文句を言っていました。

(だから、私もこんな人間になってしまった…)

戦争を描く時、「日常」のなかで描いた……

そこは孫の私にしっかり受け継がれている。

犬から見た戦争の映画を作りましたから。

新聞記事で、ふと、祖父を思い出し、懐かしくなって書きました。

 

どんな思いで描いたんだろうなあ。

でも、絵を描くのが仕事だから、好きだから、彼なりに考えて描いたんだと思います。

気持ちがわかる気がする。

この絵はよく教科書に載ったり、戦争の本に載ったりして、何度も見てきたけど、

実は実物は見ていない。

(ずっと美術館にあるから)

今度、行って見ようと思います。

おじいちゃん、かっこよかった。

 

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