山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

ポツドールを三鷹で。

遠い、遠い、三鷹までいって、劇団ポツドールの「人間失格」を見る。

三浦大輔というひとの作・演出である。ポツドールは初めて見た。先日、早稲田で芝居やってた新進女優で、MISSに連載中の小説につけてる写真のモデルをやってくれているN子ちゃんも、「すごい」と言っていたので、見に行ったわけです。いやあ、なんともリアルでよかった。夢も希望もない感じ。救いももちろんないし。テレビとか大甘の小説世界では、絶対NGを食らうようなシビアさであった。かなり、わりと好きなタイプ。

太宰治の「人間失格」をモチーフにした作品だけど、芝居がみんなうまいのね。うまいっていうか、リアル。前半はほとんどひとり芝居なんだけど、良く持つなあと。テレビ長くやってると不安になるくらい、サービスとか客を喜ばせようとかの魂胆がないのね。やりたいものをストレートにぶつけてくる感じ。また、役者がリアルなんだよなー。主演の岩瀬亮というひとも、そこそこのいい男で、彼が知り合うテレクラのさくらで風俗嬢は、リアルにあんまりかわいくなくて。きっついなー。

途中からテンションが変わっていき、激しい暴力、セックスシーン(?)になるのですが、これもすごかったなー。考えたら、今日が初日で、テンションも高かったのかもしれない。構成も巧みで、よく練り込まれ、演出家の力量を感じました。で、家に帰って初めてプロフィール見たら、早稲田のひとなのね。岸田戯曲賞も受賞されている。なんも知らないで失礼しました。最近見た芝居のなかでは、すこぶる面白かった。客にこびない。ぶれがない。ここらへんがかっこよくて、いい意味で刺激になった。すぐ、客のことを考えちゃうからね。自分ももっと自分に厳しくしなきゃ。

帰りは、吉祥寺に行って、へんな焼鳥屋を見学し、前にも行った寿司屋へ。金曜の夜だったので、にぎわってました。久しぶりに電車にもたくさん乗った。いや、そんなことはどーでもいーや。ポツドール・三浦大輔さん、今後も見ていきたいなーと思いました