山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

祝!SATC公開

気がつくともう、週末であった。

今日は「四つの嘘」を見逃しました。しかし、朝日新聞を読んでいたら、映画「THE SEX ANDO THE CITY」の広告が大きく載っていて、隔世の感を抱きました。

なぜなら、SATCのヒロイン四人は、52歳、43歳、43歳、42歳なんですよ。平均年齢45歳。平均年齢45歳の女ばかりの映画…ほんの少し前なら、「そんなもん、絶対ヒットするわけないだろう」と言われて、企画も通らなかったはずです。

ロザンナ・アークエットが「デボラーウィンガーを探して」で主張したのは、「どうして、ハリウッドでは、40歳過ぎると女には仕事が来ないのか」ってことでした。日本も同じ、40歳どころか、35歳過ぎてテレビや映画で主役をはれるひとはほとんどいなかったのです。(今でもたぶんにそうだけど)

私も長くこの仕事をしていますが、ヒロインの年齢はせいぜい35歳までなんですね。男は何歳でもOKだけど、女はだめ。たとえば、ヒットした原作のマンガなり小説の主人公が40代であったとしても、映像化するときには、20代の女性ってことに設定替えすることが多い。それくらい、映像業界では、「年取った女」は嫌われていたんです。

ところが、やっぱり時代は変わったんだなー。

もちろん、SATCはテレビドラマとしてヒットしたから、映画になったし、それが本国アメリカでも大ヒットしているんだけど、でも、ドラマの時だって、キャリーは35歳という設定だったし、充分、「年増」の話だったんですね。

なにが世界を変えたかって…そりゃあもう、女性の視聴者ですよね。そして、女性の制作者。大好きな「Lの世界」も女性プロデューサーだけど、現場に女性が多くなって、エラくなるにしたがって、「女性が見たいもの」が企画として通るようになったのだよなあ。

この世のほとんどを牛耳っているのは相変わらず、オヤジなんですけど、それでも、「数字をとる」=儲かるということがわかれば、オヤジたちも動くというか、「年増女」の作品も作る余地を与えてくれるんですねー。

いやー時代が変わってよかったなー。これで当分、仕事できる場所が確保できるというもの。

SATCはドラマ時代からもちろん、大ファンでありましたが、いよいよ映画が公開となり、嬉しい反面、ここまできた背景についても考えてしまいました。もうすぐ公開だけど、少し落ち着いてから劇場に行こうと思います。(忙しいのもありますけれども…)

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