山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

演出業。

ここのところ、仕事のために、いくつかの映画を見たり、テレビドラマを見たりしている。

そのものを楽しむためではなくて、キャスティングのためだったりする。特定の俳優さんの芝居を意識してみるので、作品そのものを楽しめなかったりもする。いや、ちがうのかな。最初は俳優さんの芝居を見るために見ていても、作品が面白いとその世界に引き込まれてしまって、「おっといけない、目的を忘れてた…」ってことになるかもしれない。だから、楽しめなかったとしたら、こっちの見方のせいばかりでもないか…。

それはともかく、俳優さんは、作品ごとに違って見える。ある作品ではちっとも魅力を感じなかったひとが、別の作品では驚くほど、輝いていたりする。これって、やっぱり、演出の力なんだろうなあと思う。監督がその俳優の力を引き出しているのだ。カメラも同じ。同じカメラマンでも作品によって、波がある。やっぱりこれも監督の力かもしれない。

こう書くと監督礼賛みたいだけど、(いや、もちろんそうだけど)、結局、監督の仕事って、カメラマンや俳優さんの持っている力を存分に引き出すことなんだろうなあ。自分ではなにひとつやるわけじゃないから。そう思うと、演出って奥が深いよなあ。どうしたら、そんなにひとを動かすことができるのだろうか…と思う。

演出業の看板を20年以上掲げてやってきた者としては、はなはだ情けないのだけれども…。ううむ。
なんか、もっとできるようになりたいな-。今更ですが、勉強したいです。