山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

芥川賞作家のまくら

「通販生活」という雑誌がある。

販売者のほうに、ひとくせもふたくせもある、というか、いろいろ主張のある物品を扱う、通信販売の雑誌である。
ここで売っているものは、売る側がいばっているだけあって、なかなかすばらしいものが多い。
私も、包丁、高いところにのぼるためのステップ、換気扇カバーなどを購入したことがある。

本日、新聞の折り込み広告のなかに、この「通販生活」のチラシが入っていた。
いろんな有名人、文化人がいろんな商品を勧めているのだが、なかで気になったのは、芥川賞作家が体験するマクラつう記事。

その記事によると、おすすめのマクラの愛用者は直木賞作家が多いらしく、芥川賞のひとはいなかったそうなのである。で、編集部からお願いして7人の芥川賞作家に枕を試してもらったそうである。

フム。

えっと。

だからどうだってことじゃないんですけど、なんだか、とっても恥かしい感じ。
キナくさい感じ。

そりゃあ、もちろん、芥川賞は偉い。できるなら私も欲しい。けどさあ、なんかさあ、それってさあ。

作家じゃなくても、人は必ず眠る。
ので、たいていのひとは寝具を使う。

作家だから万年筆やワープロを試しもらう・・なんて売り方は当たり前すぎて、採用されない。

テレビ番組でも、インパクトが大切なので、出演者にはいつも「落差」が期待される。
こんなに清純なのに、あのコったら・・みたいなことですね。

はあ。

で、芥川賞作家の枕だ。

関係ないけど、(あるかな)保坂和志さんが、この枕の使用感に0点をつけていたのには、ちょっとほっとした。

いえ、それも広告やさんの手の内であることはじゅうぶん、分かっているんですけど。

そして、もっと恐ろしいことをひとつ。
私もどうしても、この芥川賞作家枕、ほしくなってしまった、ということです。

そんなんでいいのか、わたし。