山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

隅田川の花火をへなちょこ浴衣で。


隅田川の花火を見に行きました。お写真は両国橋から撮影したもの。なかなかきれい。

実は、浴衣を着て出かけました。が、三年ぶりくらいなので、着方がよくわからない。前は、『浴衣の着付け』みたいな本を持っていて、それを見ながら着たのだけど、もはやそんな本は見当たらない。

しっかし、私も日本人である。千年単位で着物を着ていたんだもの、私が忘れても、DNAが覚えているはず。できないはずはない。そんなわけで、記憶と勘にたより、浴衣を着用する。

問題は下駄でした。下駄をはいて玄関を数歩でただけで、こんなんで歩けるのか・・という不安が。しょっちゅう細いハイヒールで歩き回っている私だが、下駄ってこんなにするどく歩きにくいんだっけ。いざという時のために、普通のサンダルももっていくことに。

なんて準備万端、かしこい私と思っていたら、待ち合わせしたひとが不思議そうな顔に。
浴衣姿にほれぼれしているのかと思ったら、
「なんか変じゃない?」
「え?どこが」
と言ったとたんに気づいた。あ~帯忘れた。っていうか、さすがに帯を全然していないというのではなくて、本日着用したのは、簡単帯だった。帯とは、1本の長い布をウエストに巻き、後ろで結ぶものである。簡単帯とは、腹巻き状のものをウエストに巻き、背中にあらかじめできているリボンの形の帯を装着することで完成する、まことに便利かつふざけた代物であった。

なんでこんなものを持っているかと言うと、海外ロケなどに時々持参して、最後の打ち上げなどで着ていたのだった。(ひとりで短時間で着られるから)でもって、今日は帯の結び方わからなかったので、これでごまかしたわけ。でもって、後ろにリボンを装着するのを忘れたのだった。

ので、浴衣に腹巻き巻いたひとみたいな感じだった。うー外国人なら許されよう。20代までなら許されよう。どうする、私、と思ったけど、すでに車は隅田川に向かって進んでいるのだった。


花火大会の現場に近付くと交通規制をやっていて、とても近くまでは行けない。ので、両国あたりであきらめ、車を降りる。すでに多くのひとが集まってきている。浴衣のひとも多い。腹巻き浴衣だけど、まあいいことにする。みんなは花火を見にきたのだから、誰も気にしまい。

そんなわけで、1時間半ほど、両国橋の上から花火を見学。橋ごしに見る花火は情緒があった。そして、橋の上を電車が通るととてもフォトジェニック。TVや根性で何枚も撮る。(後半にアップ)

花火のあとは、人形町に出て、今半へ。すき焼きはちょっとヘビーなので、鉄板焼を食すことに。が。店に入ると仲居さんはみんな和服じゃないか。う~はずかしい。ので、なるべく背中を見られないように動く。

さらに、へなちょこの浴衣のせいで。
ヒレステーキ150グラムを美味しくいただいていたのだが、あんまり食べられない。そう、浴衣のヒモが苦しいのだった。ひもを緩めてみようかと思ったけど、もともとめちゃくちゃな着付けである。鉄板焼のお兄さんの前ではだけたらどうする。もう喜ばれる年齢じゃないし。

そんなわけで、なんだかなあの花火見学だった。
そして、今頃、おなか空いたりして。