山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

失楽園ごっこ

さっき、ヤフーのニュース記事で、こんなのがあった。

53歳の高校教師が教え子の女子高生(高2)に、921通のメールを送っていた、という事件。
教師は懲戒解雇されたようだけど、なんだか、イタイ話である。

とうの女子高生がどれくらい本気でこの50男を相手にしていたかはわからないけど、最近、よく聞く話だよね。中年オヤジの暴走メール。

メル友のひとりも現在、中年既婚者オヤジからの意味不明メールに悩んでいると書いていた。
しかも相手は医者で、彼女は、患者だったのだ。診察のおりにちょっとプライベートな話をしたら、ものすごい頻度でメールが来るようになってしまって、非常にとまどっていた。

はじめは、「患者としての自分を心配してくれている」と好意的に考えていたようだが、今では、着信拒否にしているらしい。

教師と生徒にしろ、医者と患者にしろ、ここには、あきらかな上下関係がある。上の立場にいるオヤジは、その自覚がない。相手が、ニコニコ応対するのは、オヤジのことをすてき!と思っているからではなくて、立場上仕方なくやっているわけである。

おそろしいねえ、勘違いオヤジ。
しかし、この手の勘違いが増えたのは、まちがいなく、「失楽園」以後ではないか。あれって、よく見ると、50歳の男と35歳の女のお話なわけだ。50男からみたら、35の女は「つきあいたい」年齢かもしれないが、30代の女子からみたら、50代は完全に圏外だろう。

それが「失楽園」の流行以後、「俺でもいけるんじゃないか」という風土をつくった。
そして、メールという、武器の登場。
「ちょいワルおやじ」などとおだてるもんだから、暴走するやつらがふえるわけだ。

しかし、最近、この手のセクハラに黙っていない女子も増えてきた。私の近隣でも、「あいつからセクハラ受けたっていいふらしてやった」という強者がいるし。

オヤジのみなさん、気をつけないと職を失うようですよ。

でも、この高校教師、「ふたりで死のう」と女子高生に書き送っていたようなので、職を失うことくらい、最初から怖くなかったのかもね。

女子高生となら、死んでもいいって?
今までどんな人生おくってきたんだよ、このオヤジ。