山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

小説家の人生。

スティーブン・キングは、「小説作法」のなかで、成功の秘訣は、「健康と夫婦円満」と書いている。つまり、健康管理に注意して、妻と仲良くし、なるべく、平穏な生活をすることが、よい作品を書くための必要条件だと言っている。

確かに、人生があわただしいと書く時間を確保するのも大変だし、集中力も続かない。が…。

けれども、文豪と言われたドストエフスキーなどは、キングが説く作家心得と、正反対な人生を送った。ドストは、てんかんの発作に生涯悩まされたし、実の父親は殺されているし、そのせいで、遺産相続でもめるし、結婚は2回だけど、このほかにも女関係派手だし、ギャンブルにはまって、借金だらけで、借金とりから逃げるために、ヨーロッパを放ろうしたりしている。そんなめちゃくちゃな人生を送りつつも、巨大な作品を、200年たってもベストセラーになるような作品をたくさん書いた。

どうなの?どっちよ?落ち着いた人生がいいのか、めちゃくちゃがいいのか?

ま、もちろん、選べるものではないし、めちゃくちゃしたからって、いいもん書けるとは思わないんですけど。
え?なんだって?そもそも、ドストやキングと比べちゃだめよね。そうでした。大きすぎるか。

あと、時代ってやつがあるだろうか。かつては、小説家なんて、日本でも人格破綻のひと、多かったみたいだけど、高度資本主義では、きっちり締め切り守り、ニーズに合わせて書く、ちょっとサラリーマンみたいなひとじゃないとだめとも言うよね。どうなんだろ。

ま、そういう問題でもありませんね。ただ、ものを作り出すひとたちって、個人的に会うと、見た目ではなく、魅力的なひとが多いのは確かだなあ。話が面白いもの。へんなひと、多いけど。これは映画監督も同じだなあ。いい映画撮るひとは、面白いひとが多い。脚本で参加するとそれがよおくわかる。「この監督のために、頑張ろう」と思えるかどうかが、ポイント。いい作品撮ってるひと、そういうタイプが多い。だから、女にももてるんだよねー。

あ、話がそれた。もちろん、書くもの、撮るものがすべてであって、普段のひととなりや生活はどうだっていいんだけどね。ちゃんちゃん。