山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

個性を貫け。



バレンタインが終わったと思ったら、もう、ホワイトデイの宣伝メールが来ていた。いや~商魂たくましいな、この世は。

写真は、一見ラブホっぽいけど、うちの居間です。ソファーベッドなので、数々の酔っぱらいさんがココで眠り、朝を迎えていく。ちなみにそういうとき、クッションを枕にしてるんだけど、一度も洗ってない。(笑)。逗子の家も、前に年下の編集者(男子)が初めて来たとき、「どう?」って聞いたら、「エロイ」と言われたので、わたしのインテリアセンスは、ラブホ(おしゃれ系のね)っぽいのかもしれない。いーのか、そんなんで。

昨日は、少量のアルコール摂取のため、夜、まったく原稿が書けなかった。おそろしー。頭、ぼんやりして、全然だめだった。ので、アルコール全面禁止!!

今日は、某協会にて、謀議。(なんのこっちゃ)。大ざっぱに言えば、日本の最近の映画がテーマでしたが、いろんな意見が聞けて、とても面白かった。作品によって、評価はわかれるけど、でも、「これは特別」という評価を受けるものは、だいたい共通している。そこそこの作品って、結局だめなのか。

一方で、個性の強い監督より、ゼネラルなひとのほうが、生きていきやすいという面もある。仕事をたくさんこなして、お金を稼ぐことができる。個性強すぎて、何年に一本しか撮れないと、生活としては大変だろうなー。

しかし、自分はどうにもそのような、撮りたいものだけ、書きたいものだけ書いて、清貧の生活をする…ということができない。というか、これまではできなかった。頼まれた仕事をつい、やってしまう。そして、自分でいうのもなんですが、たいていの仕事はそこそこうまくこなす。おかげで、仕事がないという状態に陥ったことがない。ありがたいことに常にオファーをいただいている。

が、反面、自分にものすごい個性があるのか?と問われると、少なくとも映像作品については、こころもとない。05年につくったNONFIX「韓国における日本文学のあいまいな軽さ」(フジテレビ)については、自分らしくできた!と胸を張って言えるけど、そのほかは、「自分」を出すより、ウエルメイドな番組を目指したので、自分の作品!という気分があまりない。

もちろん、小説は別だ。小説は、いのち賭けてるし、自分だけのもの、自分にしか書けないものを常に目指してる。それだけが、自分にとっての聖域だ。例え、ひとさまになんと言われようとも。そう、考えると、自分って、心情的には小説家なのかなー。

職業、生業はテレビディレクター&脚本家だけど、こっちの仕事をするときは、「大人な自分」が発動されて、ヨイコに仕事をする。もちろん、テレビドラマ演出の初期、脚本の初期には、そこで、個性を発揮しようとした。が、ことごとく闘いに敗れて、個性を通すとクビになるということがわかって、以来、「オトナ」スタンスでなるべく仕事してる。(なるべく、と書いたのは、それでもやっぱり、けんかするときはしてしまい、おりたり、勝ったり、いろいろしている。)あ、やっぱり、こっちもけんか絶えないか…ははは。

ということで、個性を貫くというのは、刺される覚悟がいるということだよなー。はあ。

それでも、自分は、映画とか小説とかドラマが好きで、それを一生やっていきたいし、やってこれたことが、冷静に考えると、とても幸せ。そして、これからも当分はやっていけそうだから、ラッキーだと思う。おお、ダメ人間のくせに、好きなことやって、ご飯食べられて幸せだなーと思いました。

すべての監督に幸せを!!(こんな時代でも、自分が撮りたいと船を出すひとが好き。書き始めるひとが好きだ)

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 追伸:いよいよ、明日(2月16日)は、映画「クリアネス」公開です。@渋谷ユーロスペース。
携帯小説が原作のエンコー女子大生とホストの純愛モノです。ぜひ、ご覧ください。