山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

クリスマスのショック。



クィーンズ伊勢丹で購入した、クリスマスケーキ。どのへんがクリスマスかといえば、ろうそくのおまけと、チョコレートのプレートに「メリークリスマス」と書いてあるからだ。味は普通のショートケーキである。でも、なんか嬉しいからいいのだ。小さいもので2700円でした。思ったよりずっと美味しいございました。

ところで。クリスマスのお目出度い日に、タレントの飯島愛さんが亡くなったのは、ショックだった。頭の回転のいい、そして、ものすごくクールなひとだったと思う。Tバックの女王として、君臨したあと、他の女の子たちも同じようにお尻を出しているのを見て、彼女たちに、「ほんとはこんなこと、したくないよねー」と言っていた姿を記憶している。

この世の欲望のからくりを全部わかった上で、ごちゃごちゃ言わないで引き受けるよ…と言っているような潔さがあったと思う。AVの経験、整形手術など、それまでの女の子たちが隠したがる、この世の男性が、暴きたがる過去を、ばしっと認める態度がかっこよかった。AVの経験や、整形によって、ひとの価値は変わるもんじゃない…ということを、教えてくれたと思う。そんなもので、ひとは汚れたりしないのだ。

そういうことをすると魂が汚れるといった、心理学者がいたけど、そういうオヤジの言説を吹き飛ばす、説得力と迫力と魅力があった。だから、長く生きてほしかった。すごく残念だ。個人の死を悼む思いと同時、ある生き方の死を悼む思いがある。

亡くなった原因はまだわかっていないけど、願わくば自殺じゃないといいように思う。ちがうかなあ。やっぱり、この世は、絶望するようなものなのかな。救いはないって?

普通の結婚や母親になることには、どーしても希望を見いだせない女子たちに向かって、高らかに笑いながら、大丈夫だよといって、生きていってほしかった。

実は自分の映画の本にそういうエピソードを書いたので、その符合になおさらショックを受けたのだった。

ご冥福をお祈りいたします。