山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

事故にあう。

今朝3時すぎ、ようやく仕事が終わり、タクシーに乗りました。おお、これでやっと眠れるよと思って、タクシーの窓を見たら、自分の映画の宣伝シールが貼ってあった。おお、これは某社のタクシーさんなのだな、と思う。今週から某社のタクシーには、自分の映画のシールが貼られることになっていたからだ。なんとなく、うれしくなる。

シールが貼ってあるのは、後部座席右側の窓。ひとりで乗る場合、あまり見ないほうの窓だ。自分の近くの窓には、ハリウッド映画のシールが貼ってあった。「サロゲート」だったか…。そうか、やっぱり、この位置だともっと、お金がかかるのかな、予算的に自分の映画は右側なのかな…などとぼんやり考えている。そうだ、タクシーの運転手さんに聞いてみようと思う。

しかし、車は表参道の交差点を右折しようとしている。普通に考えてとりこみ中なので、ここを曲がったあとに話かけようと思い、反対側の窓…つまり、自分に近い側の窓を見ると、猛烈な勢いで車が直進してくるのが見えた…おお、こんなことでは、ぶつかるよ!と思った瞬間、車は吹っ飛んだ。

ここからしばし、記憶がない。身体全体に衝撃を受け、だらりとしていた。が、呆然としながらも、警察、救急車に自分で電話し、事故の模様を伝えた。この間に、親しいひとにも連絡をとったらしいが、記憶があいまい。気がつくと、病院だった。

首のレントゲンを撮り、頭を打ったらしいので、MRIも撮った。事故の衝撃のせいなのか、もともと睡眠不足で頭がぼーっとしていたせいなのか、記憶が時々飛ぶ。眼鏡を掛けていたはずなのに、それもどっかになくなっていた。おかげで目もよく見えない。

いろいろ診察してもらった結果、とりあえず、打撲ってことですんだ。脳外科のひとが、MRIの写真をみながら、脳に損傷はない…ついでに脳腫瘍などもない…と言っているのを覚えている。で、いろいろ手続きをして、朝、家に戻ってきた。

午前中の仕事はキャンセルさせてもらって、眠る。なにしろ、首と肩と腰が痛くって。腰を見ると、青あざができていた。つまりそれは、一度飛んで、腰を打ったってことになる。全然覚えてないんだけど…。一緒にいた、MACBOOKPROは無事。こうして、ブログを書くこともできる。良かった。

そんなわけで、急に暇になって家にいる。…暇っていうか、休んでいるのだが。しかし、運が良かったらしい。警察のひとは、死んでもおかしくない事故だったと言っていた。ぶつかった車は二台とも大破して走行不可能らしい。なんとな~く、車がぶつかって回転している様子を覚えている。警察のひとは、ドアを開けたとき、死んでいると思ったらしい。意識は飛んでいたが…。しかし、それも全然寝てなかったので、瞬間的に眠っていただけかもしれず。

病院で診察を受けたり、待合室で待ったりしている間、
「車に当たったんだ」ってことを思い、それはつまり、
「当たる」って意味で、じゃあ、映画も「当たる」かな~などと考えていた。いじましいととるか、けなげととるかは自由だが、こんな時にもそんなことを思う自分って…。

警察によると、事故の原因は自分の乗っていたタクシーが、無理矢理右折しようとしたせいらしい。そこに直進車が突っ込んだ。つまり、わたしは、タクシーのドライバーにもっと怒りを感じていいらしいが、その車に映画のシールが貼ってあったこと、そのタクシー会社さんは、映画の宣伝に協力してくれていること…などから、あんまり憎む気持ちになれない。むしろ、どうせ事故に合うなら、映画のシールと一緒で良かった…と思う自分をいじましいと思うか、けなげと思うかは、自由だ。

というわけで、時間ができたので、ブログを書いた。

ホントにもう、生きていると、いろんなことがあるなー。

しかし、無事で良かった。