山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

20世紀は「戦争の世紀」でもあり「愛の世紀」でもあったけど終わり。

最近観た、映画や芝居をメモしておこう。

映画「アルバート氏の人生」
 じんわり。泣いた。これまで誰も撮らなかったテーマだよ!!

映画「ライフ・オブ。パイ」
 よおおくできてる。
 ラストのどんでん返しがすごい。山月記を思う。

映画「フラッシュバックメモリース」
 とても自由な映画。ドキュメンタリーもこういう方法あるんだ、っていう。

映画「私の奴隷になりなさい」
  映像、美しかった。内容はすごおおおおおくオーソドックスな昭和な作品。

舞台「サロメ&ヨカナーン」FUKAIPRODEUCE羽衣
 笑った。新鮮。「ひとりぼっちよりマシだから愛してる」の歌にしみじみと今を感じた。

舞台「ヤバレー虫の息だぜ」毛皮族
  ここの舞台のあけすけなエロは好きなんだけど、さすがに、ストーリーが破綻しすぎのような。

えっと。

これくらいだっけ。

通して感じたのは、よく、20世紀は「戦争の世紀」だったって言われるけど、もしかして、20世紀は「愛の世紀」でもあったんじゃないかって。

愛が過剰に重要視された時代。

愛が消費された時代。

愛こそすべて、とか、運命のひと、とか、男女の愛を過大評価した100年だったんじゃないかって。

で。

戦争は終わらないけど、20世紀最大のテーマだった、「愛」(異性愛)は終わったんじゃねーの?って気分になりました。

才能あふれるクリエーターさんたちが作っているものが、一貫して、「愛の終わり」を表現している。

もしくは、「愛ってそんなにすげえ大事なもんなんでしたっけ?」って感じがしました。

オスカーワイルド(実は大好きな作家だけど)が描いた、サロメ&ヨカナーンみたいな、世紀の恋(愛)とかも、あの舞台のように、どんどん脱色しちゃうというか、日常に埋没させることで、「愛、愛、って騒がないでくださいよー」って言ってるみたいだった。

そうすれば、「殺し」も「血」もなしにできる。

一方で、古色蒼然とした恋愛もの、純愛ものを好む一派も歴然といて、そちらさんは、そちらさんで、今でも夫婦愛とかやってるから、需要はあるのだろう。

しかし、最先端の人々はもう、モノガミーの終焉を知り、嘆くのではく、普通の出来事として描き、その先まで見通している気がする。

それはいいことなんじゃないかしら。

観劇、映画を通してそんなことを思いました。

この後、観たいもの。

「ムーンライズ・キングダム」「世界にひとつのプレイブック」「テッド」
「ストロベリーナイト」「ゼロダークシティ」「さよならドビッシー」「東京家族」「鈴木先生」

楽しみ~。