山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

胸までが顔

雑誌そのものを全然読まなくなったけれど、たまに読むのは、美容院や病院での待ち時間の時。「ニキータ」という雑誌が、なにやらずいぶんなテーマをぶちあげて、それでもって売れているとは聞いていたけど、「胸までが顔」っていうのは、唸らされた。

「ニキータ」はイタリア風艶女、つまり、セクシーでそそられる女を目指す雑誌らしいが、それによると、「胸までが顔」であるという。つまりさあ、顔のきれいさ、セクシーさだけで勝負するのではなく、胸も突き出せってもんである。

まあ、ちょっと考えると、世の多くの男性は胸関係がお好きである。「脱ぐ」といったら、乳首を見せることだし、巨乳関連市場はいつもにぎわっている。いわれてみれば、胸も顔と同じくらい、男性が女性を選ぶときの基準になっているわけだ。

もちろん、ここでいきなりフェミニズムを持ち出す気にもなれないけど、なんだかなあ。
あほな一部の男たちが、女を外見でしか判断しないからそれを逆手にとっているんだよね。
「てめえら、胸もカウントしてるんだろ。だったら、こっちにも考えがある!」って感じかな。「魅力的」=「やりたい」と言い切り、開き直って、胸まで磨くのである。

「王様は裸だ」と言った少年のようね。恋愛という戦いで、きれいごといっていても始まらない。殆どの場合、恋愛=性愛であるわけだから、こういう方向へ進むのは無理もないこと。昨日の日記にも書いたように、リッチで優雅な主婦雑誌「STORY」ですら、ちょい不倫願望があるんですからね。

なんだか、元禄時代みたいになってきたのかな。平和な時代が続くと、みんな色事に走るんだよね。悪くないのかな。
(平和じゃないぞ、イギリスのテロを見よ、神戸の電車事故を見よ、少年犯罪を見よ、と怒鳴られそうですけど、それでも、大多数の日本人は平和を謳歌しているのでないでしょうか)

しかし、胸までが顔か。
スウェーデンのように、海やプールではトップレスが当たり前って日が来るかしら。そうなると、「胸」への関心度って減るのかなあ。ここらあたりが、やはり女の弱みだ。なぜなら、自分は男性の特定の部位について、それほど関心ないから。その部位をみるためにお金払いたいと思わないし、その部位の大きさや見た目で男性を選ぶってこともないからなあ。
まあいいか。