山田あかねの一喜一憂日記

心に引っかかるテーマは前後の見境なく取材に行きます。映画、テレビ、本つくってます。

プラダ着なくても悪魔なひと。

友人(テレビドラマプロデューサー・♂)が、映画「プラダを着た悪魔」を見てきて、ひとこと。
「あんなの、全然悪魔じゃないじゃん。普通、普通。あれが悪魔なら、自分なんか大魔王だ」

私は未見なので、詳しいことはわからないけど、映画のざっくりした内容は知っている。ファッション誌「ヴォーグ」に入社した新人編集者が、メリルストリープ演じる編集長に、こき使われる話。この編集長の公私混同ぶりや、ファッション界の異常な出来事がつづられているようだ。

でもって、冒頭の発言。つまりさー、あっちの国の編集者にとっては、「悪魔」みたいな仕事のふりかたであっても、日本のドラマ界では、「フツーに」ってことになるらしい。ううむ。これって、どうなの?

まず、日本とアメリカという違い、雑誌とテレビドラマという違い、そして、最後に男と女という違いがあり、あまりに変数が多いので、比べにくいけど、もしかしたら、大多数の日本の働き者たちは、「あの程度で上司を悪魔呼ばわりするなんて、甘い新人だなあ」という感想を抱くのではないか。

まず、やはし、日本人のが働きもんである。かつて、その後投獄されてしまったけど、かのマーサスチュワートの雑誌や番組の制作者たちを取材したことあったけど、日本に比べるとぐっとのんびりしていると思った。休みもちゃんととるしね。

そして、テレビ界VS出版界。これはもう、すごい差がある。テレビのひとたちの忙しさはすごぶるものだから、雑誌からテレビにきたひとは続かないひと多いよね。紙媒体はやっぱり基本的に優雅だし、危機感の持ち方が全然ちがうし。

それでもって、男女の差。メリルストリープ演じる編集長は女であるから、目立ってしまうけど、もっとひどい仕事の仕方をする男の編集長だっていっぱいいるんじゃないか。女だから目立つような。

うう。そんなわけで、映画みていないからわからないけど、ちょっとずれがあるかもしれない。しかし、プレミアロードショーは、おしゃれな女性でいっぱいだったらしいから、ヒットするかも。なにしろ、監督は、あの「SEX AND THE CITY」の演出のひとだし、スタイリストも同じらしいから、そこらへんは、充分期待できるよなあ。

ああ、映画に行きたい。また、「カポーティ」すら見ていないのにぃ~。